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中国におけるCSR報告ガイドラインの変遷と最新動向

今、国際社会のなかで中国が存在感を大きくしています。中国では、国が国営中央企業にCSRレポートの発行を要求しているのをご存知でしょうか。中国企業のCSRレポート発行数は2011年に1000社を超え、5年間で30倍に増加しました。
そこで、最新の中国CSRの動向について、中国語版CSRレポートのコンサルティングも行っている一般社団法人アジアコミュニケーション研究所に寄稿していただきました。


中国におけるCSR報告ガイドラインの変遷と最新動向

2006年1月1日に正式に実施された「中華人民共和国の会社設立法」改正案の総則の中で「企業は“社会責任を引き受ける”」と明確に規定されてから、2015年の今日まで、中国CSRは10年に渡ってダイナミックな展開を見せてきました。

2006年は中国のCSR元年と言われます。その後2011年に中国独自のCSRガイドライン(中国企業社会的責任報告作成ガイドライン(CASS-CSR2.0))が実施されたことをはじめ、2012年にはCSR発展責任管理が重視されるようになり、2014年、中国企業の社会的責任の立法を推進する動きが明確になりました。

いま、中国企業は産業転換と技術アップグレードの岐路に立たされています。また、日本企業もアベノミクスと円安の長期化などの影響を受け、中国での展開に力を入れています。中国の外資系企業にとって、CSRの多元化戦略、積極的に社会責任を履行し、責任の現地化は持続的な発展において必然的な方向性を示しています。

現在、中国のCSRガイドラインを調べようとすると、われわれはすぐ各種のガイドラインに包囲され、その標識の森に迷い込み、戸惑い、立ちすくむことになります。今年6月、中国国家標準化機関が正式に発表したGB / T36000-2015 「社会責任ガイド」、GB / T 36001-2015「社会責任レポート編集ガイド」とGB / T36002-2015 「社会責任パフォーマンス分類ガイド」は、2016年1月1日からの正式な実施が発表されました。それだけではなく、いままで広く企業に影響を及ぼしてきたCSRガイドラインシリーズ、企業の社会的責任レポート編集に関する国内外の標準とガイドラインにはSA8000、CASS-CSR 3.0、GRI-G4、ISO26000などがあり、さらに、これらの標準ガイドラインによって細分化された「地方標準」や「業界標準」が存在しています。

各種ガイドラインが林立する現状に惑わされる中、中国ではGRI-G4と「CASS-CSR3.0」が、中国企業のCSR報告書編集に最も多く参照されるガイドラインとなっています。多くの企業でCSR報告書の編集においては、ISO26000と組み合わせて用いられるのが一般的です。


中国社会科学院経済学部の「企業社会責任研究センター」は2009年12月に「中国企業社会的責任報告作成ガイドライン(CASS-CSR1.0)」を、2011年3月に「中国企業社会的責任報告作成ガイドライン(CASS-CSR2.0)」を発表しました。さらに同センターは、ガイドラインの国際性や業界、ツール性の強化に向けて、2014年1月「中国企業社会的責任報告作成ガイドライン(CASS-CSR3.0)」を発表しました。

今回の改訂の最大の特徴は、業界別のガイドラインを公表したことです。業界を代表する企業や協会の協力を得た共同制作を経て、業界基準のCSR報告書作成ガイドラインを公表しました。改訂版は「CASS-CSR3.0」の科学性と実用性を高め、同時にはじめて「社会責任報告全ライフサイクル管理」というCSR責任管理モデルを提示しました。「CASS-CSR3.0」はCSRへの理解の深化とともに、ステークホルダーの参加、責任情報の交流と情報の有効性といった点でも期待されています。

「CASS-CSR3.0」のもう一つの狙いは、レポートの編集制作を中心にしたものから「報告で責任管理を促す」ことです。中国企業の社会的責任レポートの編集と管理に新しい視野を提供しています。


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『中国企業社会責任研究報告2012 日本語特別版』

国有企業100社、民営企業100社、そして外資企業100社のランキングと社会責任発展指数を掲載しているのが、『中国企業社会責任研究報告』通称「ブルーブック」。

本書は、2012年版のブルーブックの日本語版で、中国独自のCSRガイドラインの概要と2012年までのランキング3年分を日本語で掲載している唯一の書籍です。※2013年以降については、公式の日本語版は発行しておりません。

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価格:5,510円
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