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サプライヤーのサステナビリティ情報プラットフォーム
~「エコバディス」と「セデックス」~

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企業の持続可能な成長のためには、サプライチェーン全体における環境・社会リスクを管理することが重要です。しかし調達先が複雑化・多様化し、適切に管理することは難しいのが現実です。

このような課題に対応するために、サプライチェーンの情報プラットフォームの活用が進んでいます。情報プラットフォームを活用することで、サプライヤー側はクライアントからのアンケートや質問等に個別に回答する必要がなくなり、プラットフォームに1度提出すれば済むようになります。
またバイヤー側も、独自の調査を実施する必要がなくなり、グローバルな基準に基づいたサプライヤーの情報を得ることができるというメリットがあります。

現在グローバルに提供されている主なプラットフォームには、「エコバディス」と「セデックス」があります。今回は、この2つについてご紹介します。



EcoVadis(エコバディス)

・EcoVadisは、サプライヤー企業の環境・社会といったサステナビリティ・パフォーマンスの改善を目的に設立されたフランスの企業です

・サプライヤーごとに作成された「CSRスコアカード」をプラットフォームで開示しており、バイヤー側の企業は公開された情報を用いて、サプライヤーのサステナビリティ・パフォーマンスの評価および監視を行うことができます。

・各サプライヤーのCSRスコアカードを閲覧できるのは、サプライヤーが承認したバイヤーのみです。

・CSRスコアカードは、ISO26000やUNGCなどの持続可能な国際的開発基準に基づいてEcoVadisが作成したアンケートにサプライヤーが回答し、その回答をCSRやサプライチェーンの専門家で構成された委員会がレビュー/分析したものになっています。

・サプライヤーとしては、世界110か国150業種30,000団体以上が登録しており、日本企業もリコー、キヤノン、日本電気などが登録しています。

・料金は、クライアントの要請に応えることを目的としたBASICコース(1か月60ドル、契約期間は1年)をはじめとして、3段階用意されています。

・化学業界、IT・通信業界、鉄道業界などの業界横断イニチアチブを構築し、業界内でのベストプラクティスの共有やCSRパフォーマンスの継続的な改善に努めています。



Sedex:Supplier Ethical Data EXchange(セデックス)

・グローバルサプライチェーンにおけるエシカルで責任あるビジネス慣行の実現を目指して設立されたロンドンに本部を置く非営利組織で、ロンドン五輪に続き、リオデジャネイロ五輪でも、サプライヤー評価を担当しました。

・サプライヤーには労働、健康と安全、環境、ビジネス倫理についての世界共通のアンケートへの回答が求められ、その結果がプラットフォームで開示されます。Sedex では、サプライヤーの回答が正確かどうかの検証はしていません。

・バイヤー側は、サプライヤーの回答を閲覧・管理できるだけでなく、グローバルリスク分析・リサーチ・戦略予測のトップ企業である Verisk Maplecroftと共同で開発したリスクアセスメントツールを活用して、潜在的リスクを評価できます。

・バイヤーかサプライヤーかを問わず登録している会員数は、世界150か国28業界38,000団体以上に及び、日本企業でも花王やJALが会員となっています。

・会費は、サプライヤー会員が年£60GBP(1ポンド140円として、約8千500円)となっており、サプライヤーかバイヤーかといった会員の種類及び売上高に応じて3種類設けられています。



以上の内容をまとめると、以下のようになります。

EcoVadis(エコバディス) Sedex:Supplier Ethical Data EXchange(セデックス)
組織概要 サプライヤー企業の環境・社会といったサステナビリティ・パフォーマンスの改善を目的に設立されたフランスの企業 グローバルサプライチェーンにおけるエシカルで責任あるビジネス慣行の実現を目指して設立されたロンドンに本部を置く非営利組織
開示情報 企業からの回答をCSRやサプライチェーンの専門家が審査した「CSRスコアカード」 企業の自主的な回答結果監査や是正措置が取られた場合はその旨も開示
会費 クライアントの要請に応えることを目的としたBASICコース(1か月60ドル、契約期間は1年)をはじめとして、3種類 サプライヤー会員が年£60GBP(1ポンド140円として、約8千500円)となっており、サプライヤーかバイヤーかといった会員の種類及び売上高に応じて3種類
会員規模 世界110か国150業種30,000団体以上が登録 世界150か国28業界38,000団体以上が登録
主な日本企業 リコー、キヤノン、日本電気など 花王、JALなど

2つのプラットフォームの違い

この2つのプラットフォームの一番の違いは、プラットフォーム上に掲載される情報が、エコバディスでは専門家のレビューを受けますが、セデックスはサプライヤー自身が入力したものになり、監査や是正措置が取られた場合はその旨も掲載されるようにしている点です。

ISO(国際標準化機構)でも、組織(企業や自治体など)が調達段階で環境や人権問題に対応することを目的として、持続可能な調達のための規格ISO20400の策定を進めています。ISO26000と同様のガイダンス規格となっており、2016年8月に原案が公表され2017年中に発行する見込みです。
サプライチェーン全体でのインパクトに対し、どのように対応していくことが効果的かつ有効となるか、幅広く検討して、最適な方法を選択していく必要があります。


関連記事
・サプライチェーンに関するガイドラインや認証制度にはどのようなものがありますか

・ISO20400(持続可能な調達)、第二次国際規格原案発表。2017年に発行か

参考
EcoVadis(日本語のヘルプデスクサイト)
Sedex(日本の代表窓口であるCRTジャパンのサイト)

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