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経済産業省「統合報告・ESG対話フォーラム」からの、必要な4つの視点

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2017年12月から始まった「統合報告・ESG対話フォーラム」の協議の結果が、2018年5月に報告資料として公表されました。

そこで今回は、「統合報告・ESG対話フォーラム」とその報告資料の概要についてご紹介します。


統合報告・ESG対話フォーラムの概要

本フォーラムは、2017年12月に経済産業省が公表した「価値協創ガイダンス」を踏まえ、企業と投資家の対話におけるグッド・プラクティスを検討し、ESG要素を含む中長期的な企業価値向上につながる情報の開示・対話の促進を目的として立ち上げられました。

【参考】
IIRCの統合報告フレームワークと比較! 経済産業省の「価値協創ガイダンス」

メンバーには、持続的な企業価値を生み出す企業経営や投資の在り方をまとめた「伊藤レポート」の生みの親である一橋大学大学院の伊藤邦雄氏、日経アニュアルリポートアウォード2017やWICI統合報告表彰などに選出されたオムロン株式会社の安藤聡氏をはじめ、環境省、日本公認会計士、日本投資顧協会などの関係機関もオブザーバーとして参加しています。

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フォーラムの全体像(「統合報告・ESG対話フォーラム報告資料 」P.7)


開示と対話の促進のために必要な4つの視点

このなかで、今後の企業と投資家による「開示と対話の促進のために必要な4つの視点」が示されました。この4つの視点を、実際のアクションにつなげるための関連団体の取り組みについてもまとめられています。

では、4つの視点を以下に簡単にご紹介していきます。

開示と対話の促進のために必要な4つの視点 関連団体の取り組み
【1】「目的を持った対話」を理解する 企業と投資家がともに、開示・対話を単なるコストではなく、企業価値向上に向けた投資として捉え、「目的」を明確にして取り組むこと ・表彰等による企業・投資家の意識変化促進(経済産業省、東京証券取引所、WICI等)
・IR活動の実態把握(日本IR協議会等)
・国際動向の把握・連携(日本公認会計士協会等)
【2】共通言語を活用する 企業や投資家の多様性・独自性を尊重しつつも、「価値協創ガイダンス」等の共通言語を使うことで、より効果的・効率的な情報開示や対話を行うこと ・統合的な開示
・質の高い対話の促進(ロゴマークの策定、産業分野別ガイダンス、
各種ガイドライン等との連携等)
・企業の多様性に応じた開示・対話の促進(関西分科会等)
【3】社内でも対話する 「価値協創ガイダンス」を活用した開示や対話を契機として、
経営者のみならず社外取締役や実務担当者も含む社内の対話を深め、 自社の価値創造プロセスを理解すること
・取締役に対する教育
周知・浸透(経済同友会における研究会活動
Japan Innovation Networkにおける発信等)
【4】投資家が企業評価手法を示す ESG等の非財務情報や対話をどう投資判断に反映するかが見えないことで 企業が開示・対話に消極的にならないよう、「価値協創ガイダンス」等を使って投資家が自らの評価手法を示すこと ・機関投資家による非財務情報活用の意思表明
アクティブ・ファンドマネージャー宣言等) ・セルサイド・アナリストにおける非財務情報分析手法の検討促進
(日本証券アナリスト協会、証券リサーチセンター・レポート等)

「統合報告・ESG対話フォーラム」報告資料よりYUIDEA作成

なかでも【4】「投資家が企業評価手法を示す」では、機関投資家によるESG投資、非財務情報活用の意思表明の一環として「アクティブ・ファンドマネージャー宣言」がなされており、10団体、13名のファンドマネージャーがすでに署名しています。今後の分科会での報告も是非見ていきたいところです。

「価値協創ガイダンス」のロゴマーク活用

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この「価値協創ガイダンス」を参照して経営を行い、開示を行う企業は、ロゴマークを使用することが出来ます。フォーラムとしては、ガイダンスを参照して開示資料を作成する国内上場企業等は、統合報告書、アニュアルレポート等にこのロゴマークの記載を求めており、また経済産業省のホームページでは利用している企業名、使用媒体等を公表されます。

このロゴによって、同じく「統合報告書」として発行されているレポートの中でも、「価値協創ガイダンス」に取り組んでいる企業かどうかが外部から可視化できます。また、本ガイダンスを参照することそのものが、企業としては投資家との対話の質向上につながりえます。

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メッセージ(「統合報告・ESG対話フォーラム報告資料 」P.29-54)

また、資料後半にはフォーラムに参加する、企業、金融関連機関、有識者、国内外の各種団体の関係者の生の声を要約したメッセージが掲載されています。現状の取り組み状況や、課題を把握するうえで参考になりますので、是非ご覧いただければと思います。


【参照ページ】
「統合報告・ESG対話フォーラム」を立ち上げます(経済産業省)
統合報告・ESG対話フォーラム報告資料(経済産業省
「価値協創ガイダンス」ロゴマークについて(経済産業省)

【参考】
IIRCの統合報告フレームワークと比較! 経済産業省の「価値協創ガイダンス」
伊藤レポート2.0とはなんですか?

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「CSR革新室」とは、CSRコミュニケートを運営する株式会社YUIDEA(ユイディア)内にある1つの部署です。よりよい社会づくりに貢献すべく、企業のCSR活動、CSRコミュニケーションの革新を支援しています。

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