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【国際】大手食品・飲料ブランドは農業サプライチェーンの気候変動リスクを認識すべき。CDP調査

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企業に対して気候変動対策の情報開示を求める機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPは9月3日、大手食品・飲料・タバコブランドの多くが気候変動リスクを緩和する最大の機会を逃しているとする新たな調査結果を発表した。CDPが公表した報告書、”The forgotten 10%: Climate mitigation in agricultural supply chains“は、世界の有名な大手食品・飲料・タバコブランド97社のデータを収集し、これらの企業の気候変動対応状況を調査したものだ。

同調査によると、食品業界に関わる温室効果ガス排出量のうち最大の割合を占めるのはサプライチェーン上の農業生産分野であるにも関わらず、この農業生産による間接的な温室効果ガス排出量を今年CDPに公表した大手企業は4分の1にも満たなかったという。

CDPは、農業生産分野の温室効果ガス排出量が世界全体の温室効果ガス排出量の10~14%を占めていることを考えると、食品・飲料・タバコ企業らは自社の事業に直接関わる領域だけではなく、サプライヤーとの協働により農業生産分野の間接排出量についても大きく削減できる余地があることを認識するべきだと指摘している。

また、CDPは食品・飲料・タバコ企業はエネルギー業界に次いで温室効果ガス排出の責任を負っており、同時に農業サプライチェーンを通じた多大な気候変動リスクを負っていると警鐘を鳴らす。CDPによると、実際にこれらの企業の90%以上がCDPに対して自社の事業は気候変動の影響を受けやすいと報告しているとのことだ。昨今では極端な自然災害や干ばつなどが増加の一途を辿っており、米カルフォルニアでは干ばつが農業に20億米ドル以上の損害をもたらしている。

一方で、企業らは徐々に正しい方向を向き始めている。CDPによると、気候変動対応のためにサプライヤーと協働していると回答した企業は2013年の64社から2015年には73社にまで増えたとのことだ。例えば、ビール醸造大手のSABミラーは、麦農家と灌漑・ 肥料の技術改良のために協働した結果、過去4年間で平均して温室効果ガス排出量をCO2相当で16%削減することに成功したという。また、CDPはコカ・コーラHBC AG、ダノン、ケロッグ、ネスレ、ユニリーバらは農業サプライチェーンにおける気候変動緩和への取り組みが他社よりも進んでいると評価している。

今回の報告書は、食品・飲料・タバコ関連企業らにとって、気候変動に関わる最大のリスクと機会は自社の事業上ではなく農業サプライチェーン上にあることを強調している。この最大のリスクを削減し、機会を活かすためにはサプライヤーとの協働による取り組みが欠かせない。

【レポートダウンロード】The forgotten 10%: Climate mitigation in agricultural supply chains
【参照リリース】Major food producers missing biggest opportunity to unearth climate risks
【団体サイト】CDP

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

2015/09/23
Sustainable Japan

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