Global CSR Topics

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「持続可能な開発目標」達成に向け、アジア企業に期待される10項目

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藩基文国連事務総長は9月、国連総会の開会にあたり、「われわれの目標は明確だ。使命は達成可能であり、めざすゴールは見えている。今こそ文書での取り決めを現場での変化に移す時だ」と呼びかけた。総会の場で、持続可能な開発目標”、” Sustainable Development Goals“が正式に採択された。事務総長はさらに記者会見で「これを成功させるにはあらゆるパートナーが必要である」と続けた。

持続可能な開発のための2030アジェンダの中には、中小企業や協同組合、多国籍企業を問わず、民間セクターの役割が明記されている。企業はリソース・能力・創造力を活用し、地球規模の課題に対する真の解決を図ることを期待されている。民間企業の活動・投資・イノベーションは、生産性やインクルーシブな経済成長、さらに雇用創出を生み出すと見られている。アジアの企業は、経済成長のみならずインクルーシブな成長を目指し、環境面でも持続可能なモデルを組織全体で採用し、さらに消費者や他の組織にサステナブルであるよう働きかけるなど、持続可能な成長戦略を打ち出す必要がある。

企業として、この新たな開発計画に果たしうる役割を検討している場合、SDGs達成に向けて民間企業に期待されている以下の10項目をご参照いただきたい。

1.コミットメントを意思表示する:企業はSDGs実施において役割を果たす意思を示す必要がある。コミットメントを公約することが先決である。アジア企業が国際舞台で役割を果たすチャンスとなり、持続可能な開発のためのマルチステークホルダー・パートナーシップへの参画等、地域および地球規模の開発アジェンダに向けてより積極的な役割を果たすことができる。

2.持続可能な開発に沿う新たなモデルを検討する:社会の課題解決に向け、収益の上がるビジネス・モデルを通した共通価値戦略をとる。民間セクターが開発および貧困撲滅への貢献を図ると同時に、企業の競争力と経済的成功を目指す際、インクルーシブ・ビジネスも非常に有効なモデルである。

3.イノベーションで開発課題の解決を図る:持続可能な開発課題を解決するために、ビジネスの創造力とイノベーションを活用する。さらにサステナブルな消費と生産のパターンへ移行する。とりわけ開発途上国においてSDGs達成に向けて、民間企業は政府の取組みを補完するために、知識・専門性・技術・資金を動員し共有することができる

4.雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を創出する:民間企業は雇用創出の原動力である。すべての人々が成長の恩恵を享受できるよう、企業は男女の別なく、さらに障害者を含む平等な職場に向け、インクルーシブな雇用を目指すべきである。企業は従業員に適正な生活賃金を支払い、バリューチェーンにも同様の措置を徹底すべきである。

5.開発への投融資という地域貢献:持続可能な開発における重点分野へ投資する。その際、すでに金融市場が確立されている国のみを対象とするのではなく、特に開発途上国での長期的なインパクトを目指す。

6.投融資へのアクセスを促進する:金融サービスへのアクセスおよび金融リテラシーは、ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)において鍵となる。個人投資家や大企業は、中小企業(特に女性が経営する企業やバリューチェーンの女性に影響を及ぼす企業)の資本へのアクセスを支援することが求められる。

7.ジェンダー・インクルーシブなビジネス戦略をとる:女性のエンパワーメントが経済成長と業績向上に有効という点で一致している企業経営者が増えている。企業はジェンダー・インクルーシブなビジネス慣行を積極的に取り入れ、企業の決定が女性に及ぼす影響を理解する必要がある。

8.気候変動に対して行動する:気候変動の軽減に取り組むだけではもはや不十分である。企業はビジネスを継続的に行い、持続可能な開発の重点分野に取組み、さらに変動する気候の中でも成功をおさめるには、気候変動に適応する行動を取る必要がある。

9.戦略的なフィランソロピーを展開する:フィランソロピーは、戦略的なアプローチをとり、さらに現場の実情を勘案し、国の重点分野に沿う形で寄付が行われる場合には、依然として有効である。

10.透明で責任あるビジネスセクターを育むことで信頼を築く:信頼を築き、持続可能な開発アジェンダにおける信頼できるパートナーと見なされるため、企業は社会・環境インパクトについて透明であり、企業活動がいかに社会に対して価値を創造もしくは枯渇させるか説明責任を果たし、さらに取組みをいかに改善させているか報告する必要がある。

より多くの企業が、開発への貢献、さらに世界を持続可能な開発に導く役割を認識している。SDGs達成への貢献策を検討することで、民間企業にはこれまでの開発へのプラス作用を加速させる新たなチャンスが到来した。

CSRアジアのストラテジック会員 (Strategic Partners)“限定で「SDGsとアジア企業の役割」について報告書を作成しました。こちらにアクセス下さい。here

SDGsの詳細や持続可能な開発アジェンダに向けて協働していくことにご関心がある方は、CSRアジアのエグゼクティブ・ディレクターのマラ・チオリアンまでご連絡下さい。mara.chiorean@csr-asia.com。

執筆:マラ・チオリアン
CSRアジア週刊ニュース日本語翻訳版

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