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【日本】GPIF、2017年度の優良な統合報告書として9社を発表。国内株式運用会社が選定

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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1月19日、2017年度の優良な統合報告書発行企業として9社を取り上げた。「優れた統合報告書」が5社と「改善度の高い統合報告書」が4社。GPIFは、国内株式運用機関16社に対し、優良な統合報告書発行企業を最大10社ずつ選定するよう依頼していた。

運用会社16社が選定した企業は、「優れた統合報告書」で70社、「改善度の高い統合報告書」で68社。そのうち、「優れた統合報告書」で5社、「改善度の高い統合報告書」で4社を、多くの運用会社から高い評価得たとして取り上げた。

特に多くの運用機関から高い評価を得た「優れた統合報告書」

  • 味の素
  • トップメッセージの中で、主な経営指標が財務(経済価値)と非財務(社会価値)に関連付けて明確に 説明されており、統合(ブランド価値)を生み出すというシナリオが明快。コンセプトと具体事例のバ ランスがよい。多くの独自KPI から取り組みの真剣さを感じる。

  • コニカミノルタ
  • 課題提起型デジタルカンパニーへの転換について、環境計画と共に数値目標が提示された説明がなされ ている。事業計画とESG への取り組みがリンクしている。執行役を兼務しない社内取締役の役割を明確 にしている。

  • オムロン
  • 事業ごとに財務目標とサステナビリティ目標を併記し、SDGs との相関も説明。経営上のKPI が明確に示 されており、進捗状況が解り易い。「報酬ガバナンスの進化」において、役員報酬制度にサステナビリテ ィ評価が組み込まれていることの説明も良い。同社の統合報告書はグローバルなESG 評価機関が重視す る第三者保証を受けている。

  • 伊藤忠商事
  • トップマネジメントの長期ビジョンが明確に伝わる内容になっている。持続的な企業価値拡大のための 付加価値創造プロセス、ビジネスモデルや非財務資本についてわかりやすく解説されている。役員報酬 制度について算定式を含む開示は国内企業の中では最先端。

  • 丸井グループ
  • 共創経営に関して企業が訴えたいことに特化した内容となっており、特に読んでもらうことを重視した 構成は他社の参考になる水準。ビジネスモデルの変遷・構造や、同社のインクルージョン経営について 多くの事例を用いて詳細に解説されている。

特に多くの運用機関から高い評価を得た「改善度の高い統合報告書」

  • 大和ハウス工業
  • 監査役対談では経営の意思が現場にどのように浸透しているかという観点で議論が行われ、また不動産 開発投資に関するリスク管理の開示も投資判断の観点で重要な情報。CSR 自己評価は興味深い。

  • 住友金属鉱山
  • 統合報告書で新たに作成された「SMM グループのリスクと機会」の箇所が、将来収益拡大とリスクプレミ アム縮小の観点から、ESG を企業価値評価に織り込みやすい開示。フィードバックを経営に取り込む姿勢 を持ち、今年は「リスクと機会」の情報量が大幅に充実。

  • オムロン
  • 毎年深化している印象。新たに役員報酬ガバナンスの進化を詳述。ニーズが最も顕在化する4つの注力 ドメインを特定し、課題から最終的な財務目標まで紐づけた開示を行っている。

  • 住友商事
  • 2017年から、アニュアルレポートから統合報告書に移行。「社会とともに持続的に成長するための6 つのマテリアリティ」およびその選定プロセスが記された点を評価。マテリアリティ特定のプロセスの 納得性が高い。マテリアリティを出発点、判断軸として戦略策定や意思決定を行う取組を表明している。

【参照ページ】
GPIF の国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所 [原文はこちら]

2017/01/22
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