Global CSR Topics

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気候変動にプラスチック…生物多様性も忘れずに

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近年注目されている気候変動とプラスチックの陰に隠れてしまっていますが、重要かつ深刻な環境問題として忘れてはいけないのが生物多様性の問題です。

今年5月に発表された、世界130国以上が参加する「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットホーム」(IPBES)の最新報告書では、生物多様性の危機が強調されています。

Global Assessment Report on Biodiversity and Ecosystem Services

今後数十年のうちに、100万種の生物が絶滅する恐れがあるそうです。生物多様性に影響を及ぼす最も大きな要因が土地や海洋利用の変化であるとし、続いて乱獲や過剰伐採、気候変動、汚染、外来種が挙げられています。地球の恵みを持続的に利用できるようにするためには、経済・社会・政治・科学技術の横断的な社会変容transformative change)が必要であると報告書では指摘しています。

社会変容の実現においては、科学的なデータをビジネスや政治の意思決定に取り入れていくことが重要です。データ収集や分析に向けて、最新の技術を活用した様々な開発が進められています。例えばマイクロソフトは「AI for Earth」を展開。同社が持つクラウドとAIの技術、そして今後5年で5000万ドルを提供し、様々なプログラムの開発を支援しています。

助成先の一例が、「Shazam4Nature」というアプリです。流れている音楽を解析して曲名を教えてくれるアプリ「Shazam」のように、周囲から聞こえる生き物の声からその種類や生息数を分析するというもの。例えば農地で活用すれば、殺虫剤や肥料の利用、栽培する種子による生き物への影響を測ることができるようになります。

Protecting biodiversity, with Shazam4Nature

一方で、最近発表された研究では、先住民が管理する土地の方が生物多様性が豊富であることが分かりました。オーストラリア、カナダ、ブラジルの3ヵ国で、先住民が独自に管理・共同管理する地域、保護地域、一般利用されている地域における脊椎動物の数を調べたところ、前者の順に多いことが確認されたそうです。

Indigenous Lands Have Highest Biodiversity: ‘We Must Manage a Larger Fraction of World’s Area in Ways That Protect Species’

現状、土地や海洋の保全に関する目標数値を、多くの国では達成できていません。土地の保全や管理に先住民の知恵を取り入れることで、より有効な施策を実現できる可能性があります。

先住民の暮らしは、長い年月をかけて培われた自然と人間の関係を象徴するものです。生物多様性の保全には、時代を越えた横断の視点も不可欠です。

EcoNetworks
Sustainability Frontline [原文はこちら]


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