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ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)

Ⅰ. 正式名称

ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)

Ⅱ. 概要

発行者

国連
http://www.un.org/millenniumgoals/ 

目的

ミレニアム開発目標(MDGs)は、「極度の貧困と飢餓の撲滅」「普遍的初等教育の達成」「乳幼児死亡率の削減」「妊産婦の健康の改善」「環境の持続可能性確保」など、2015年までに達成すべき8つの目標(ゴール)と、21のターゲット、60の指標を掲げている。掲げられた国際社会共通の目標のもとに、世界中の国やさまざまな主体が、よりよい世界の実現に向けて議論を交わし、行動を起こしている。

対象

対象は限定されない。MDGsの達成には、各国政府が最も重要な責任を担うが、国際機関、民間セクター、財団、研究機関、非政府組織(NGOs)を含む市民社会、個々人による貢献も必要とされる。

内容

ミレニアム開発目標(MDGs)は、「極度の貧困と飢餓の撲滅」「普遍的初等教育の達成」「乳幼児死亡率の削減」「妊産婦の健康の改善」「環境の持続可能性確保」など、2015年までに達成すべき8つの目標(ゴール)と、21のターゲット、60の指標を掲げている。

MDGsのゴールと主なターゲット

Goal1
極度の貧困と飢餓の撲滅

Eradicate extreme poverty and hunger
・1日1ドル未満で生活する人口の割合を半減させる
・飢餓に苦しむ人口の割合を半減させる
Goal2
普遍的な初等教育の達成

Achieve universal primary education
・すべての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする
Goal3
ジェンダー平等の推進と女性の地位向上

Promote gender equality and empower women
・ すべての教育レベルにおける男女格差を解消する
Goal4
乳幼児死亡率の削減

Reduce child mortality
・5歳未満児の死亡率を3分の1に削減する
Goal5
妊産婦の健康状態の改善

Improve maternal health
・妊産婦の死亡率を4分の1に削減する
Goal6
HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病のまん延防止

Combat HIV/AIDS, malaria and other diseases
・HIV/エイズの蔓延を阻止し、その後減少させる
Goal7
環境の持続可能性を確保

Ensure environmental sustainability
・安全な飲料水と衛生施設を利用できない人口の割合を半減させる
Goal8
開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

Develop a global partnership for development
・民間部門と協力し、情報・通信分野の新技術による利益が得られるようにする

※MDGsのゴール、ターゲット、指標の一覧は以下のページをご参照ください。
外務省 ODA(政府開発援助)ミレニアム開発目標(MDGs)とは 

沿革・今後

2000年9月、ニューヨークの国連本部で開催された国連ミレニアム・サミットに参加した147の国家元首を含む189の国連加盟国代表が、21世紀の国際社会の目標として、より安全で豊かな世界づくりへの協力を約束する「国連ミレニアム宣言」を採択した。この宣言と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットでの開発目標をまとめたものが「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)」である。MDGsでは、2015年までに達成すべき8つの目標(ゴール)と、21のターゲット、60の指標が掲げられている。
2005年には、MDGsを含むミレニアム宣言のレビューが行われ、2005年9月に開催された世界サミット(国連首脳会合)では、MDGsを含む開発目標実現への強い決意が表明された。また、2010年9月には、約140カ国が参加してMDGs首脳会合がニューヨークの国連本部で開催された。首脳会合では、MDGsの達成期限の2015年まで残すところ5年となったのを機に、MDGsの進捗状況や課題の検証が行われ、今後5年間の具体的な行動計画などを盛り込んだ成果文書「約束の実行:MDGs達成のために団結(Keeping the promise:united to achieve the Millennium Development Goals)」が採択された。
2015年以降のポストMDGsに向けた議論も始まっている。2012年6月に開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)では、「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する議論がなされ、MDGsに統合すべきこと、政府間交渉のプロセスを立ち上げることに合意がなされた。2000年ニューヨークの国連本部で「国連ミレニアム宣言」が採択される(9月)2001年「国連ミレニアム宣言」と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットでの開発目標が「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)」としてとりまとめられる2005年世界サミットでMDGsを含む開発目標実現への強い決意が表明される(9月)2008年ミレニアム開発目標(MDGs)に関するハイレベル会合が開催される(9月)2010年MDGs国連首脳会合が開催される(9月)2012年国連持続可能な開発会議(リオ+20)が開催され、「持続可能な開発目標(SDGs)」についての議論がなされる(6月)2015年SDGs採択予定(9月)
MDGsの目標達成期限

Ⅲ. 企業の対応

MDGsの達成には、各国の政府が重要な責任を担っているが、目標の達成には企業の貢献も重要な役割を担う。企業は、事業活動や社会貢献活動等を通じて、MDGsの達成に貢献する取り組みを行うことができる。また、MDGsをはじめとする国連が掲げる目標の達成を促進することを1つの目標とする国連グローバル・コンパクトに参加することも、MDGsの達成に向けた企業の対応の1つと言える。

MDGs達成に向けた企業の取り組み事例