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調査:企業のサステナビリティ問題に関して企業と投資家の意見は一致するが、メトリクスと一貫性のない開示をめぐる食い違いが双方の妨げに

いまだに価値創出よりもコーポレートリスクを重視

The IRRC Institute

ニューヨーク ―( ビジネスワイヤ )― 企業の財務的価値に影響を与えかねない、企業の主な環境・社会・ガバナンス(ESG)問題に関し、投資家と企業の間で意見が一致するようになってきた。しかし、従来の会計測定基準(メトリクス)ではサステナビリティを査定できないため、それらの問題の企業による管理状態を評価する方法については全く意見が一致しない。その結果、独自のメトリクスを作ろうとする投資家や投資家支援会社などのデータ要求に応じるために要する時間とリソースが原因で、企業の「調査疲れ」が起きている。その状況の中でも、いまだに投資家は企業のESGデータの収集・分析が難しいと感じている。

2月29日に公表した最新調査は、初の包括的分析結果として、企業がどのESG情報を追跡評価しているか、そして、それが投資家、調査会社などが求めるその種の情報と、どの程度一致するか、あるいは一致しないかを示している。今回の調査「主要メトリクスに関する共通点を見つける」は、投資家責任調査センター(IRRC)が委託して行われ、以下の結果が得られた。

  • 重要な企業のサステナビリティ問題については意見が一致するが、それらの管理状態の測定に使うメトリクスについても、企業のESG情報を調べることにより達成できる目標についても、意見が一致しない。
  • かなりの割合の企業が、要求に応じてESGメトリクスを定期的に報告しているが、社内で収集するESG情報のすべてを報告する企業は少ない。
  • ESG調査員、投資家、企業代表は、価値創出という観点からではなく、リスク軽減という観点から、ESG問題と取り組んでいる。

レポート執筆者たちと調査結果について検討するウェビナーが、2012年3月16日(金)東部時間午前11:00に開催される。https://www1.gotomeeting.com/register/886963792 で登録を受け付けている。

問題の範囲を例示するために、調査結果の重点データから判明したことを挙げる。

  • ESG調査員は定期的または継続的に3千~5千社の評価を実施しており、それよりも限定的な評価であれば、7千社もの評価結果を提供できる。
  • 米大企業約70社のサンプルで、企業は通常、資源消費、自然保全、排出量・廃棄量、保健衛生と安全性、コンプライアンス、管理に関係する37項目のESGメトリクスの追跡調査を実施している。しかし、60項目を超えるメトリクスを追跡調査する企業もあれば、5項目程度にとどまる企業もある。
  • このサンプル中の大部分の企業は、追跡調査しているメトリクスの全部ではないが一部を公に報告するか、または自主的に開示している。3分の2近くがメトリクスの半分以上を自主的に開示している。
  • それよりも多くの米企業で(ラッセル1000指数企業)、年間エネルギー支出を開示した企業は11%にとどまり、水の使用量や水道料金を開示した企業は約7%である。
  • 米企業の間で、2010年にグローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)に従いレポートを発行した米企業はわずか164社であり、米上場企業での採用率は15%よりもはるかに低いことが示唆された。GRIはサステナビリティ報告書に関する事実上の標準である。
    企業が受け取った要求の件数は、0件または2~3件から、週に1件以上までの範囲である。多くはないが、年間50件以上の情報を要求された企業もある。個々の要求で求められる情報の数は、最高100項目である。
    外部からのESG情報要求に対応するために要する推定時間には大きな幅があり、年間1日未満の作業で済む例もあれば、フルタイム1人分を超える作業を必要とする例もいくつかあった。

「企業と株主の間で、メトリクスと開示をめぐる意見が一致せず、収益性とサステナビリティを改善するための共通のビジョンが不明瞭になる場合が多い」と、IRRC研究所のジョン・ルコムニック(Jon Lukomnik)所長は語る。「このレポートでは、その食い違いと取り組み、投資家、企業、調査員にとり意味がある環境と社会に関するメトリクスを特定した。また、入手可能な企業データと調査ニーズの間に存在するデータのミスマッチを指摘した。最後に、さらに前進するために、データの食い違いを減らし、報告の負担も軽減できる方法を提案している」

「レポートの共同執筆者であるマーク・ベイトマン(Mark Bateman)シグエ・ポイント(Segue Point LLC)社長は次のように語る。「これまで、ESG格付けプロセスは難しく、敵対的になりがちだった。企業、投資家、格付け担当者にとり、協力してESG格付けの有益性を理解し、プロセスを改善することにより得られるものは多い。重要な点は、格付け担当者が評価する開示・方針・実績データの種類に関する企業向けガイダンスに加え、豊富なESG情報が手に入るにもかかわらず、ESG格付けが『ブラックボックス』のように見えることだ」

「良いニュースとしては、今回の結果を見ると、最も重要なESG要因に関して企業と投資家の意見が一致するようになったことがわかる」と、レポートの共同執筆者であるピーター・ソイカ(Peter Soyka)ソイカ社(Soyka & Company)社長は語る。「ところが、企業のESG情報とメトリクスを調べる目的ということになると、根本的な食い違いが見つかる。さらに、価値創出という観点からではなく、リスク軽減という観点から評価し続けているため、企業と投資家の双方が重要な機会を逃している。ESGデータの開示、メトリクス、そして企業、調査員、投資家の間のコミュニケーションの改善に向け、さらに努力する必要があることは明らかだ」

ソイカとセグエ・ポイントが実施した分析では、企業代表者や調査・投資会社を対象として実施した一次調査に加え、環境担当者協会(NAEM)が最近実施した「重要なグリーン・メトリクス」調査など、公表されている情報から得た企業データを使用している。その成果として作成したデータベースは、企業サステナビリティ測定活動と投資家を対象とする外部評価の間の接点に関し、これまでに編纂された中でも最も徹底的で、全体をよく表現する、洗練された情報群である。

分析結果はhttp://www.irrcinstitute.org/projects.php および社会科学研究ネットワークhttp://www.ssrn.com に掲載されている。

レポート執筆者たちと調査結果について検討するウェビナーが、2012年3月16日(金)東部時間午前11:00に開催される。https://www1.gotomeeting.com/register/886963792 で登録を受け付けている。

IRRC研究所はCRと投資家の情報ニーズの接点でソートリーダーシップを提供する非営利団体である。詳しい情報はwww.irrcinstitute.orgに掲載されている。

ソイカ(Soyka & Company, LLC)はサステナブルな事業の成功を阻む問題を明らかにし、解決する環境・サステナビリティ管理コンサルティング会社である。詳しい情報はwww.SoykaAndCompany.comに掲載されている。

セグエ・ポイント(Segue Point LLC)はサステナビリティ、投資、CRの滑らかな連続性という概念に重点を置くコンサルティング会社として、最近、マーク・ベイトマン(Mark Bateman)により設立された。詳しい情報はwww.seguepoint.comに掲載されている。

本コーナーはCSRコミュニケート(運営:株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス))、ビジネスワイヤのコラボレーションコンテンツです

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