グットプラクティス

第12回 セブン&アイ、ダスキン、三井化学、ソニー、佐川急便の環境提示会出展

国内最大級の環境展示会に見る、生活者とつながるコミュニケーションの変化

国内最大級の環境展示会『エコプロダクツ2010』が2010年12月9~11日、東京ビッグサイトで開催されました。第12回目となる今回は745の企業・団体が1,700以上のブースを出展。そうした会場のスケールに加え、子どもから大人まで3日間の来場者数が18万人を超える大規模なイベントだけに、すべてを細かく見て回るのは難しかったものの、展示方法や来場者とのコミュニケーションが印象的だった企業に、ブースのコンセプトや狙いなどを伺ってきました。

セブン&アイHLDGS.

子どもたちを引きつける、校外学習の人気ブース

「子ども店長」を模擬体験する学生たち

「子ども店長」を模擬体験する学生たち

幅約8メートルのパノラマシアターを使い、同グループの環境に対する先進的な取り組みを映像で見せるとともに、家庭内を再現したセットでは誰もができるエコアイデアを、またパネル展示では生物多様性への取り組みを紹介。企業の取り組みに関する実展示の一つとして設けた「子ども店長体験」では、たくさんの子どもたちがセブン-イレブンの制服に身を包み、店内作業を疑似体験しながら、いかに環境への配慮がなされているかを学んでいる様子が目をひいた。

写真

株式会社セブン&アイ・
ホールディングス
広報センター
広報オフィサー宮地信幸氏

「環境関連の展示会は全国各地で開かれていて、出展要請をいただくことも多いのですが、すべてに参加するのは難しいため、当社ではエコプロ展だけに絞っています。今年が3回目の出展となりますが、前回から学校関係の方々への事前のご案内を始めました。エコプロ展を校外学習に組み込んでいる学校も多く、あらかじめ当社の展示内容をお知らせしておくことで、"ここは見ておこう"と見学の有力候補にしていだだくケースが増えているようです」

ダスキン

家庭でできるエコ活動を楽しく伝える新喜劇風エコ劇場

思わず足を止めてしまう、舞台も立派な寸劇の模様

思わず足を止めてしまう、舞台も立派な寸劇の模様

遠くからでも目立つ立派な演劇舞台がダスキンのブース。「ダスキンエコ劇場」と題したステージでは、エコをテーマに新喜劇風に仕立てた寸劇などが披露されていた。また、舞台の裏側はパネル展示のゾーンとなっており、数字化することでエコを身近に感じてもらえるよう展示に工夫が施されている。展示の説明をするスタッフはモップなどの掃除道具を手に、通りがかる来場者たちに積極的に声をかけているのも印象的だった。

株式会社ダスキン 森田健作氏

株式会社ダスキン
広報・広告部 広報室
主任 森田健作氏

「当社の商品・サービスは、ご家庭で日常的にご利用いただくものが主になるので、今回の舞台でも普段の暮らしをベースに、そこで実践できるエコ活動をご紹介しています。どんなに良い情報でも、まずは面白がって、興味を持って見ていただかなければお伝えすることができません。そこで今回は新喜劇風の楽しい演出にしました。主な対象はファミリー層ですが、特に子どもたちと、そのお母さんに見ていただきたいと思っています。お子さんが集まれば大人も集まり、普段お掃除道具を使い慣れている主婦の方たちへメッセージを伝えることができると考えました。説明はダスキンの東京及び大阪勤務のスタッフが行ない、元気の良さをアピールすることを心がけています。基本的に営業の会社なので、その辺りは得意分野でもあります」

三井化学

楽しく伝える、社員目線の化学のチカラ

パナソニック株式会社 環境企画グループ 飯田慎一氏

軽妙な関西弁と効果音が、行き来する人の足を止める

ブースの外側、通路に面してこぢんまりとした舞台を用意。その壇上でCSR推進部の野中課長自らが1日6回、地球をかたどった衣装(?)と軽妙な関西弁で、プロの女優を相手に「化学のチカラ」をテーマに寸劇を熱演していた。
「正直、私自身が嫌いじゃないというのもあるのですが・・・。その場の雰囲気に合わせてアドリブを加え、より伝わる内容にするためには、やはり化学に不慣れなプロの役者さんだけではどこまで踏み込んでいいのか判断が難しいこともあり、それならばと、私自身が舞台に上がることにしました。

三井化学株式会社
CSR推進部 企画課長
野中 武氏(左)

この舞台に立っている私は、役者というより"コミュニケーター"だと思っていて、お客さまが理解していないようなら補足で説明を加えたり、反応が良ければ少し詳しく話したりと、柔軟に対応しています。一般の方々がどんなことに興味を持つのか、またどう話せば伝わりやすく伝わりにくいのか、それを実感できるのも自分が舞台に上がるメリットだと感じています」

ソニー

自社イノベーションを活用した最新3D映像が、観客との一体感を生む

3D映像技術を駆使したソニーらしい展示ブース

3D映像技術を駆使したソニーらしい展示ブース

ブースには本物の落ち葉が大量に用意され、ほぼ全面を腐葉土作りのワークショップ会場として使用。子どもを中心とする参加者が、愛知県幸田のソニー工場内にある『ソニーの森』で実際に行われている腐葉土作りの一部を体験していた。その様子やソニーの森の紹介などを大型スクリーンに迫力溢れる3D映像で映し、ブースの周囲に集まった観客も楽しめる仕立てとなっている。

ソニー株式会社 神保精一氏

ソニー株式会社
環境推進センター
環境戦略部 担当部長
神保精一氏

「エコプロ展は、社会学習の一環として小・中学生を中心にたくさんのお子さんたちが訪れることもあり、コミュニケーションの主なターゲットには子どもたちを考えています。また弊社の創業からの理念に、これは井深(ソニー創業者の井深大氏)の理念でもあるのですが、理科教育に力を注ぐということがあって、それも念頭に置いてブースづくりを進めてきました。こうしたオープンな会場でのワークショップは3、4年前から続けていて、1日に6~7万人もの来場者を集めるショーなので、混雑していても見やすいようこのような作りにしています。今回初めて3D映像にトライしましたが、見学する方々にも楽しんでいただきながら、ソニーの技術力をアピールすることができたのではないかと思っています」

佐川急便

ドライバー向け、コンパクトサイズのCSRレポート

描かれた木の幹が見えなくなるほどに貼られた多くのメッセージ

描かれた木の幹が見えなくなるほどに貼られた多くのメッセージ(左)
手帳サイズのCSRレポート(右)

佐川急便の環境への取り組みをパネル展示し、クイズ形式で正解を答える要素も加えて参加意識を高めている。ブースの奥には、来場者が葉っぱの形をしたメモにメッセージを書き込んで貼り付けていくコーナーがあり、このメッセージが5枚集まるごとに同社が費用を負担して1本の植樹を行うとのこと。また、ブース内でポケットサイズのCSRレポートを配布していた。

佐川急便株式会社 河合雅晴氏

佐川急便株式会社
総務部 環境推進課 係長
河合雅晴氏

「社名の認知度に比べ、当社が行っている環境への取り組みは、まだまだ知られていない状況です。私たちは輸送事業の中で環境負荷を低減するため様々な取り組みを行っているほか、森林の保全も大きなテーマとしてきました。東京・八王子市の高尾に50ヘクタールの社有林を所有し、社員が森の整備に参加したり、学生さんたちに体験学習の機会を提供したりといった形で活用しています。この社有林は整備を行っている段階であるため植樹をする場所がなく、エコプロ展でお約束した植樹については、日本山岳会「高尾の森づくりの会」さんと協働で4月に行うことになっています。また、メッセージを書いていただいた来場者の方にお配りしているコンパクトサイズのCSRレポートは、もともと社員に配布していたものです。当社の社員はドライバーが主になるので、社員手帳に収まるサイズで、これだけは知っておきたいという内容に絞ったCSRレポートを従来から作っていました。それを、こうしたイベントで配布するのに最適ではないかと考え利用しています」

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