レポート事例集

[統合レポート] 企業価値向上のための施策/ロードマップ

統合/CSRの情報発信において、企業価値向上の施策が計画され、そのロードマップが妥当かどうか、そしてそれが分かりやすく表現されているか、ということを投資家はじめステークホルダーが注目しています。

例えば、日経アニュアルリポートアウォードの審査ポイントでは記述の有無や明確な開示を評価基準としています。

・中長期的企業価値向上策と実現のためのロードマップ:(良い)中長期の計画や経営目標が記述され、およびそれを達成するためのロードマップを明確に示している。

一方で、WICIジャパン統合報告表彰では、

・過去の事業活動で達成された成果と残された課題が整理され、それと今期の実績との繋がりが明確にされていると共に、それを踏まえた将来の事業展開が、そのリスクと合わせて適確に見通せるようになっているか。

と、将来の事業展開に過去の実績やつながりといった根拠があり、その根拠や展開から確かにそういった事業展開が可能であると読み取られるような記載を評価ポイントとして挙げています。

そこで、今回は「企業価値向上のための施策やロードマップ」をテーマとし、より長期・広域的視点でグループの長期ビジョンと社会課題を融合しながら、事業展開での根拠を備えた、企業価値向上について伝えている事例を紹介します。


アサヒグループホールディングス株式会社 統合報告書2015

PDF版はこちらから

イメージ

アサヒグループは、2012年に策定した『長期ビジョン2020』 に、事業の将来像を加え『長期ビジョン』として2016年に更新しています。
この『長期ビジョン』は、全ての経営戦略の判断基準を明確にするため、グループ全体のありたい姿とステークホルダーに対するビジョンを定め、 財務的な価値だけにとどまらない「広義の企業価値」の向上により、全てのステークホルダーの満足を追求するものとして、発表されました。
また2014年にはISO26000の中核主題をベースに、「グループ事業と関連する社会的課題」の洗い出しを進め、解決すべき社会的課題領域として「食と健康」「環境」「人と社会」を定めています。
更に2015年より、従来の「アニュアルレポート」と「CSRコミュニケーションレポート」を統合した「統合報告書」を発行し、経営理念を起点とした「持続的な企業価値の向上」を目標に掲げ、「持続可能な社会」の実現に向けて、事業を通じた社会課題の解決の取り組みが紹介されるようになりました。

2016度の統合レポートでは、同社が掲げる「持続的な企業価値の向上」と、その後の具体的な「事業ドメイン、価値創造の源泉とそのプロセス、財務ハイライト」が一連の流れで紹介され、強みを中心とする十分な根拠の開示とともに企業価値向上を実現するためのロードマップが財務・非財務の観点から描かれています。


【特徴】
持続的な企業価値の向上」への施策やロードマップが財務・非財務の観点から体系的に描かれている。

  • 12ページにわたり、アサヒグループの「持続的な企業価値の向上」のプロセスを丁寧に説明している。
  • マテリアリティの存在が希薄な統合レポートが多い中で、本レポートでは長期ビジョンの中に、解決すべき社会的課題領域とマテリアリティが含まれており、存在感をもって表現されている。
  • CEOレターにも“企業価値向上経営”を明言し、短期的成果ではなくグループが『長期ビジョン』を拠り所として伝えている

asahi-cover.png

P02-03 アサヒグループとしての「持続的企業価値の向上」とは何か、をまずは図を含めて紹介。何のために事業を行っているのか、という方向性を指し示している。


DAIWAhouse_p15_16

P04-05 前ページの全体図にも紐付けつつ、現在の事業ドメインを紹介。


DAIWAhouse_p21_22

P06-07 それら事業を裏打ちする強み「価値創造の源泉」として、「ブランド力」「コスト競争力」「人材(組織)力」「社会共創力」の4つの強みを具体的な数値とともに紹介。これまでの酒類事業の発展、M&Aによる酒類事業以外の事業ポートフォリオ拡大の歴史についても触れている。


DAIWAhouse_p21_22

P08-09各種事業と価値創造の源泉としての強みを含めた「ビジネスモデル」を通じて「事業活動成果(売上高/営業利益)」という財務結果をアウトプットとして掲げながら、「提供する価値」までを一覧で表現。


DAIWAhouse_p21_22

P10-13 前ページに続き、企業価値向上の成果として、事業のアウトプットを財務・非財務それぞれにおいて、具体的な数字で紹介。


基本情報
・事業内容:酒類事業、食品事業、飲料事業、国際事業
・売上高:1兆8,574億円
・ページ数:74ページ
・そのほかのコミュニケーションツール:アサヒグループCSRブックレット2016 
 

■本事例を含めた50を越える優良・特徴的事例をまとめた「2016年度版統合レポート優良事例集」をご希望の方は、以下へご連絡ください。

【お問い合わせ】株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス) CSR革新室
email:info(a)c-gp.com
※(a)を@に変更のうえ送信してください。
※コンサルティング会社様、広告制作会社様などはご遠慮いただいております。

関連するページ

このページの先頭へ