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CSR経営

ESG調査機関からのアンケートに、社内の他部署の協力を得るには、どうしたらいいでしょうか。――(4)社内の体制整備

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調査機関からのアンケートの質問内容は、環境対応や社会支援だけでなく、コーポレートガバナンスやコンプライアンス、労働環境・人材育成、サプライチェーンマネジメントなど多岐にわたり、人事、総務、法務、調達、研究開発や事業部門など社内の多くの部門の協力なくして回答できません。

しかし、各部署の担当者にすれば、それでなくとも多忙なところに、膨大で専門的な英文の質問に対する詳細な回答を、短期間にしかもエビデンス付きで用意するのは大変な作業です。

各部署の担当者に、なぜこのアンケートに回答しなければならないのか、メリットは何かが十分に理解されず、ともすれば、これはCSR部門の仕事ではないかという思いを抱かせているケースが多いようです。


このような場合、IR部門と協働してプロジェクトを編成し、各部署を巻き込むという方法が有効です。ここ数年、ESG情報(非財務情報)を企業分析に加味する投資家が増えており、IR部門としては、投資家の企業評価に反映されるESG調査機関からのアンケートにきちんと回答し高い評価を得る必要があります。

さらに、国内外の最新のCSR課題に詳しくないIR担当者としては、統合報告書作成への動きなどもあることから、最新情報を仕入れておきたいところです。CSR担当者としては、IR担当部門と協働し、重要なステークホルダーである株主・投資家という“後ろ盾”を得るのも1つの方法です。


また、各調査機関のESGアンケートを俯瞰し、共通する質問と回答をまとめ、調査機関からフィードバックされてきた評価内容とともに、経営トップと共有化することもお勧めします。各調査項目は、海外で関心の高いCSR課題であり、その課題にどのように取り組んでいるかを社内で情報整理し、国内外の他社と比較することで、自社の状態を知る重要な機会となります。

    回答者:山崎 直実氏

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    一般社団法人 株主と会社と社会の和 代表理事。
    IR/ESG/コーポレートガバナンス コンサルタント。
    長年、消費財メーカーでコーポレートガバナンス、ディスクロージャー、株式実務を統括。機関投資家やSRI調査機関などと対話を重ね、ESGコミュニケーションを推進。2014年に独立し、女性を中心とした個人投資家にESG投資やエンゲージメントを促進するための一般社団法人を設立。
    経産省「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクト委員。

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