CSRコミュニケーションQ&A

CSRレポート・実践編

「CSR報告書」と明記されているにもかかわらず、「統合報告書」と位置付けられていることがあります。「統合報告書」と「認定」するポイントは何ですか。

報告書のタイトルに注目するのではなく、「投資家向けに財務・非財務情報を年次で報告するコミュニケーションツール」を統合報告書であると考えるのが妥当です。

現在、「統合報告書」の明確な定義と呼べるものはありません。

「CSR」という言葉にもトリプルボトムラインと呼ばれる経済・環境・社会の3側面の意味が含まれています。したがって、タイトルが「CSR報告書」であろうとも発行者である企業が「統合報告書」として位置付ける分には誤りではありません。

そこで、一つポイントとなるのは想定される読者です。

「CSR報告書」は、お客様・取引先・従業員・地域社会といった「オールステークホルダー」を読者と想定していることが一般的です。

それに対して、投資家をターゲットとしているのが「統合報告書」です。国際統合報告評議会(IIRC)が発行した統合報告のフレームワークでは、「財務資本の提供者が利用可能な情報の質を改善する」ことに重きを置いているように読み取れます。


また、統合報告書と呼ばれるコミュニケーションツールの発行はここ数年で伸びているのは確かですが、厳密には様々な発行形態のパターンがあります。

「統合報告書」と呼ばれる発行形態の種類

  • これまでのCSR報告書とアニュアルレポートの発行を取りやめ、統合報告書と明記した媒体を発行する
  • これまでのCSR報告書とアニュアルレポートとは別に、財務・非財務情報が一冊にまとまっている年次報告書を発行する
  • 統合報告書と明記されたアニュアルレポートと、別冊のCSRデータ集(タイトルは「CSR報告書」など)を発行する
  • 統合報告書と明記されたアニュアルレポートを発行している

なお、株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス)のCSR報告書調査レポート※では、主に企業のWebサイトやアニュアルレポート、CSR報告書に「財務情報と非財務情報を一冊にまとめて発行している」というような説明がなされている事例を「統合報告書」としてカウントしています。その説明が曖昧な場合は、リサーチャーが編集方針やプレスリリースなどを読んで判断しています。

「統合報告書」のタイトルは、「アニュアルレポート」が最も多く、その他には「企業名+レポート」や「コーポレートレポート」といったタイトルが多く見られます。


※ CSR報告書調査レポート2012 p.57

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