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IIRC「国際統合報告フレームワーク」基準でのベンチマーク調査(4)

株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス)では、2014年10月に「IIRC国際統合報告フレームワーク」を基準としたベンチマーク調査を実施した。本稿ではその結果を紹介する。

※2014年10月31日開催セミナー「2014年度版 日本における統合報告~事例から見る課題と今後の可能性~」にて報告した内容と同一である。


本調査から見えてきたIIRCフレークワークを基準とした「統合報告」成功のポイント(1)


各社の状況

各社の状況を見ていく前に、今一度IIRC「国際統合報告フレームワーク」の目的を確認したい。そこには、「統合報告書の主たる目的は、財務資本提供者に対し、組織がどのように長期にわたり価値を創造するかを説明することである。」と書かれている(国際統合報告フレームワーク 日本語訳P8 統合報告書の目的と利用者)。同時に「(統合報告書は)組織の長期にわたる価値創造能力に関心を持つ全てのステークホルダーにとって有益なものとなる」との表記も含め、多くのステークホルダーに利用されうる可能性がある。これを踏まえながら、敢えてこの調査の前提として「主たる読者(利用者)=財務資本提供者」とし、この利用者に必要な情報を伝える工夫をどのように行っているかについて、評価分析を行っている。

本項では、この点を踏まえ、各社の報告状況を整理する(後者の「マルチステークホルダー」を利用者と設定することについては、後述)。30社に対する調査の結果見えてきた統合に向けたステップとそれぞれのステップに属する企業は以下の通りである。

統合に向けたステップ

ステップ別企業一覧 (順番は緩やかに業界単位)

フレームワークが「主たる読者」と設定している「投資家(財務資本提供者)」を意識して作られているとしたものには、「アニュアルレポートベース」と「IIRC型統合」の2タイプがある。表中でも一部触れているが、それぞれの特徴は以下となる。

  • アニュアルレポートベース
    全体として投資家を強く意識した内容。非財務情報の掲載もあり、工夫もみられるが、「章単位」での取り込みとなっており、価値創造に向けたストーリーにおける情報の「統合」が十分実現できていない
  • IIRC型統合
    全体として投資家を強く意識した内容。財務情報、非財務情報が価値創造に向けたストーリーの中で統合されている

それぞれ、財務情報と非財務情報を掲載している点では共通しているが、IIRCが求めている「統合性(相互性、結合性、関係性)」という点において、違いがあると私たちは判断した。この違いを生んでいる要因について、次項にて考察する。

IIRC「国際統合報告フレームワーク」基準でのベンチマーク調査(6)」に続く。

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