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中国CSR報告ガイドライン3.0、3つのポイント

今、国際社会のなかで中国が存在感を大きくしています。中国では、国が国営中央企業にCSRレポートの発行を要求しているのをご存知でしょうか。中国企業のCSRレポート発行数は2011年に1000社を超え、5年間で30倍に増加しました。
そこで、最新の中国CSRの動向について、中国語版CSRレポートのコンサルティングも行っている一般社団法人アジアコミュニケーション研究所に寄稿していただきました。


中国CSR報告ガイドライン3.0、3つのポイント

中国企業社会的責任報告作成ガイドラインとは、国連が提唱した「トリプルボトムラインモデル(Triple Bottom Line)」に基づき、企業社会的責任を(1)責任管理、(2)社会責任、(3)市場責任、(4)環境責任に分け、責任管理を重視した「四位一体」責任構造の理論です。
責任管理は他の責任の原点であり、他の責任実行の重要保証と考えます。



改定されたガイドライン「CASS-CSR3.0」は以下の特徴があります。

1. 国際基準に合わせ強化・統合された基本フレームワーク

ガイドライン「CASS-CSR2.0」は、中国政府と企業の状況を反映し、国連の「トリプルボトムラインモデル(Triple Bottom Line)」に基づき、GRIガイドラインを参照したものとなっています。これにより、初めて独自の「四位一体」の責任モデルを確立しました。「CASS-CSR2.0」に対し、「CASS-CSR3.0」では国際化が強化されています。ISO26000の基本フレームワークと「四位一体」責任モデルを合理的に組み合わせることで、国際標準に向けて強化した形となりました。

さらにGRI G4を参照する欧米企業にとって実用的なフレームワークと、中国の事情とを融合させることで、より充実した「四位一体」の内容になりました。ガイドラインの明瞭化、実用化を狙い、国際性に富む構成となっています。

2. 企業の社会的責任報告、全ライフサイクル管理モデルを提示

ライフサイクル管理の目的は、報告を行うことで責任を推進し行動を起こすこと、報告書の編集を通じてステークホルダーの参加を促進し、そして報告のリリースによってCSRコミュニケーションを強化することです。企業の社会的責任報告の全体のサイクルを重視しており、組織、参加、定義、スタート、執筆、発表、フィードバックの7つの各側面の責任を管理します。各工程のCSR責任管理を強化し、全ライフサイクル管理で責任の改善と実施を促進します。

3. 国内・国際業界ガイドラインを整合させ、業界別のガイドラインを制作

「中国企業社会的責任報告作成ガイドライン(CASS-CSR3.0)」は、共通ガイドラインの枠の上で各業界の責任の特徴や各業界の業界標準・ガイドライン※1を統合し、国際的な業界ガイドラインを参考に、業界別の企業社会的責任報告作成ガイドラインを作成しました。これまでに発表した業界別ガイドラインは次の通りです。

業界別ガイドライン
1.農林牧と漁業
2.石炭採掘および洗鉱業
3.石油・天然ガス採掘と加工業
4.一般採鉱業
5.金属加工業および製錬圧延業
6.金属製品業
7.非金属鉱物製品業
8.工業化学製品制造業
9.日用化学製品制造業
10.機械装置制造業
11.交通運輸設備制造業
12.通信設備制造業
13.家庭用電気制造業
14.家電製品と部品制造業
15.コンピュータおよび、設備関連制造業
略、その他
40.観光業
41.不動産開発業
42.不動産サービス業
43.水の生産と供給業
44.ガス生産および供給業
45.文化娯楽業

中国企業社会的責任報告作成ガイドライン「CASS-CSR3.0」は、さらに国際標準と国際業界ガイドラインを導入することで、中国の外資系企業にとって、採用あるいは参照するに値するCSRガイドラインとなっています。現在、中国のすべての国営企業と一部の民営企業、外国企業は積極的にこの「CASS-CSR3.0」を採用もしくは参照しています。グローバル展開する日本企業にとっても、社会的責任の現地化は課題であり、「CASS-CSR3.0」ガイドラインは十分に参照する価値があるものではないでしょうか。


※1 例:中国の上場企業ための「上場企業の社会責任報告作成ガイドライン」、中国化学工業界の「企業の社会責任報告作成ガイドライン」など


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『中国企業社会責任研究報告2012 日本語特別版』

国有企業100社、民営企業100社、そして外資企業100社のランキングと社会責任発展指数を掲載しているのが、『中国企業社会責任研究報告』通称「ブルーブック」。

本書は、2012年版のブルーブックの日本語版で、中国独自のCSRガイドラインの概要と2012年までのランキング3年分を日本語で掲載している唯一の書籍です。※2013年以降については、公式の日本語版は発行しておりません。

ご購入は問い合わせフォームにて「その他全般のお問い合わせ・ご意見」を選択いただき、内容欄に「中国企業社会責任研究報告 ●冊購入希望」と入力し送信してください。

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(送料込、2冊までの場合。3冊以上のご注文は追加の送料をいただく場合があります)

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