来年に向けた準備に!GRIを使ったCSRレポート自己診断
CSRレポート発行のピークが過ぎ、調査機関からのアンケート対応なども落ち着き、次年度のレポートについての企画やコンペを始める企業もあると思います。
サステナビリティの分野で大きな動きがあった2016年は、10月以降もGRIガイドラインのスタンダード化やパリ協定発効などが控えています。これらの動きは企業に影響を及ぼすと考えられるため、発行したレポートのレビューは今のうちにしておくと安心です。
(以下にCSR担当部門の年間スケジュールを掲載していますが、このスケジュールからも、レビューのタイミングはレポート発行後~12月中が好ましいです)
レポートのレビューについては、G4サステナビリティ・レポーティングガイドライン(以下G4ガイドライン)の「特定されたマテリアルな側面とバウンダリー」のプロセス概要の中に、ステップ4として表現されています。
では、具体的にはどのようにレビューするかについて、G4ガイドラインは次のように記載しています。
「報告書を公表した後、組織が報告書のレビューを行うことが重要である。このレビューは、組織が次の報告サイクルに向けた準備をする際に行うものである。レビューでは、前報告期間でマテリアルとされた側面に焦点を当てるだけでなく、『ステークホルダーの包含の原則』や『持続可能性の文脈の原則』に照らして再度の検討を行うことが望ましい。そこで得られた知見は、次の報告サイクルのステップ1(特定)のための情報として有益である。」(「G4ガイドライン Part2」p32より抜粋)
G4ガイドラインの報告原則には「報告内容に関する原則」と「報告品質に関する原則」の2つがあります。
まず1つ目の「報告内容に関する原則」には、「ステークホルダーの包含」「持続可能性の文脈」「マテリアリティ」「網羅性」があります。2つ目の「報告品質に関する原則」には、「バランス」「比較可能性」「正確性」などがあります。
では、例えば「ステークホルダーの包含」では、どういった内容を確認すれば良いのでしょうか。以下、一例として紹介します。
ステークホルダーの包含
□ 説明責任を果たすべきステークホルダーについて説明できるか
□ 報告書の内容は、現在の活動で使用しているステークホルダー・エンゲージメント・プロセスの成果を反映しているか。それは現行の法律および制度の枠組みに沿って行っているか
□ 報告書の内容には、特に報告書作成のために実施したステークホ ルダー・エンゲージメント・プロセスの成果が盛り込まれているか
□ 報告書作成に伴う決定を伝えるステークホルダー・エンゲージメン ト・プロセスは、スコープや側面のバウンダリーと一致しているか
(「G4ガイドライン Part2」p10)
その他、全確認項目についてこちらから報告原則の確認方法リストについても、こちらのpdfにまとめました。こちら
まずは社内でこれらの報告原則に沿ったレビューを行い、次年度への課題を明確にしておいてはいかがでしょうか。
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