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首都バンコクに迫るタイ洪水、日系企業に被害拡大、支援の動き

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グーグルが19日に公開した衛星写真(右)
と平常時の写真。上下に黒く見えるのが今回の
洪水範囲。赤丸が首都バンコク付近

タイで大規模な洪水が発生し、首都バンコクにも浸水の恐れが強まっている。20日までに日系自動車メーカーの全工場が操業をストップ。味の素やクボタなどの現地拠点は直接の浸水が確認されるなど、経済的な被害は広がる一方だ。

日本からは経済界を中心に支援の動きが急となっている。トヨタは現地法人とともに総額2千万バーツ(約5千万円)、デンソーは総額1千万バーツ(約2500万円)の寄付を決定。ヤマハ発動機は現地子会社とともにライフジャケットや船外機など3千万円相当の物資提供を決めた。

国際医療NGOアムダ(岡山市)は緊急医療支援チームを派遣。バンコク市内で医療や物資の支援活動を行っている。市内では缶詰や飲料水が不足し、今後の市民の健康や衛生状態の悪化も懸念されるとして支援を呼び掛けている。

そのほかのNPOをはじめ、在日本タイ大使館が被害者救済のための寄付金を募っており、銀行振り込みや現金書留、同館への直接の持ち込みも受け付けている。

これに対し、日本政府は国際協力機構(JICA)を通じ、テントや浄水器など3千万円相当の緊急物資を供与。さらに2500万円相当のライフジャケットや救援ボート用船外機、仮設トイレなどの追加供与を決めたが、まだ本格支援にはほど遠い。

タイ政府の発表によれば、今回の洪水によって18日までに315人が死亡、3人が行方不明。特に経済的打撃が大きく、被害額は国内総生産(GDP)の0.6-0.9%以上となる見通し。

洪水の直接の原因は6月から降り続けた記録的な大雨。タイを南北に貫くチャオプラヤ川上流のダムが軒並み満水となり、決壊を防ぐために放水量を増やしたため、下流域で洪水が始まった。

ただし、タイの元気象局長はニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「政府はダムの水位を読み間違え、早期の放水をしなかった」と人災の側面を強調。さらに急激な開発と都市化により、森林の保水機能の低下や遊水池の消滅などが被害を拡大させたと指摘している。(オルタナ編集委員=関口威人)

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