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女川に津波受け流す「減災」型の水産施設

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津波対策型冷凍冷蔵施設の外観
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大成建設は1日、外壁を外れやすくすることで津波を受け流す新しい構造の水産加工施設を、宮城県女川町に完成させたと発表した。

中東カタールからの寄付金を日本財団が受け、女川魚市場買受人共同組合が発注。震災前に個々の組合員が所有していた冷凍冷蔵施設が津波でほとんど流されたため、新たに容量約6000トンの冷蔵庫と同50トンの凍結庫を一つの施設として集約した。

高さ約23メートルの3階建ての施設は、基礎杭を通常より深く打ち込み、56本の鉄骨鉄筋コンクリート柱で2階部分の冷蔵室を支える。一方、荷さばき室などがある1階部分の外壁は軽いALCパネル造で、あえて強固にしないことで津波の勢いを受け流すという。

同社は「東日本のような大津波に対して、建物すべてを強固にしても耐えられない。受け流す部分をつくることで被害を最小にするという『減災』の考え方を取り入れた」とする。最上階には容量6トンの飲料水用タンクや備蓄倉庫、20~30人用の居室を配して、被災直後の復旧活動にも役立たせるという。(オルタナ編集委員=関口威人)

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