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業界別CSR認定制度、印刷業界が一番乗り

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「全印工連CSR認定」の1スター

全国の中堅印刷業者で組織する全日本印刷工業組合連合会(全印工連、島村博之・会長、5418社加盟)は6月25日、「業界別CSR認定制度」を立ち上げ、第一期の認定企業40社を発表した。このような業界別のCSR認定制度は全国初といい、他の業界別団体や組合などにもプラスの影響を与えそうだ。

この制度は「全印工連CSR認定」の名称で、横浜市立大学CSRセンター(所長・影山摩子弥教授)が全面的に協力した。制度の整備には2年以上を掛けた。

認定制度は、1)コンプライアンス、2)環境、3)情報セキュリティ、4)品質、5)雇用・労働安全、6)財務・業績、7)社会貢献・地域志向、8)情報開示・コミュニケーションという8つの分野で86項目のチェックリスト(101点満点)を作成。一定点数を超えれば、「1スター」「2スター」「3スター」の認定・表彰をする。

25日には、全印工連で初の認定委員会が開かれ、全国の印刷業者40社が「1スター」の認定・表彰を受けた。

全印工連が全国初のCSR認定制度を始めたのは、バブル崩壊やリーマンショックの影響で、中小印刷業者の価格競争激化や廃業が進み、CSRを通じた中小企業の経営品質改善が急務であることが背景にある。

全印工連の加盟社も1970年のピーク時に1万2千社近くあったのが1998年に1万社を切り、今では半分近くに減ってしまった。

全印工連・常務理事でCSR推進専門委員会の池田幸寛委員長は「印刷業者は地域に溶け込んでいる地場産業だ。私たちが率先して襟を正して、経営の質を高めて行きたい。できれば加盟全社に認定を取ってほしい」と期待している。

横浜市立大学CSRセンター所長の影山教授も「CSRは、元気に経営をするために必要な戦略を教えてくれる存在だ。印刷業者を取り巻く利害関係者の皆さんに、安心して頂く狙いもある。厳しい審査をしていきたい」とCSRが経営に果たす役割を説いている。

全国では横浜市やさいたま市、宇都宮市などが独自の「CSR認証制度」を相次いでスタートさせた。いずれも企業の地域貢献を促進することで、地域経済を活性化させるのが狙いだ。

2012年8月にCSR認証制度を始めた、さいたま市の清水勇人市長も「企業がCSRに積極的に取り組めば、結果的に社内や地域への貢献につながる」として、市内の企業に対してCSR対応を呼びかけている。

今回の全印工連の取り組みは、自治体がCSRのヨコ展開とするなら、いわば業界のタテの展開だ。自治体と業界がそれぞれCSRを後押しすることで、これまで大企業がリードしてきた日本のCSRが、本格的に中小企業に拡大する好機になりそうだ。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)

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