「痛くない」、乳がん経験者用ショルダーストラップ
しながら商品を開発した
バングラデシュに自社工場を持つバックメーカー「マザーハウス」は乳がん経験者用のショルダーストラップを開発した。乳がんの手術後はバックを持つと痛みを感じるため、ファッションを楽しめなくなる人が多くいた。「かわいくて、身体に優しい」ストラップは乳がん経験者のおしゃれ願望を叶えることに加え、彼女たちが抱える悩みの認知拡大の役割も担う。(オルタナS副編集長=池田真隆)
このショルダーバックは、「商品開発で光を当てるプロジェクト」第一弾として、開発された。きっかけは、今年初め、マザーハウスの山崎大祐副社長に、がん患者の復職支援を行うキャンサー・ソリューションズの桜井なおみ代表が話しを持ちかけたことだ。
「乳がん経験者でもおしゃれを楽しめるバックを作れないか」と。キャンサー・ソリューションズ、エーザイ、メディカルインサイトが2012年に実施した調査では、乳がん経験者の生活の悩みで、「自分の身体に合うバックがないこと」が2位にあがっていた。
山崎副社長は、「乳がん経験者が痛みなどにより、バックを選びに苦労していることは知らなかった。ここに社会的ニーズがあると思い、開発を決意した」と振り返る。
乳がん経験者を集めた座談会で、商品開発に声を取り入れた。その結果、バングラデシュの自社工場で、ショルダーストラップ、メッシュハンドル、レザーグリップの3種類が誕生した。それぞれパープル、ネイビー、グレイの3色から選べる。
ショルダーストラップは、低反発クッションが入っており、身体に触れる部分が守られる。メッシュハンドルは、肩から滑らないように編みこみのレザーを使用した。レザークリップは、抗がん剤などの副作用で手先がしびれてしまう人のために、手と指に触れる部分に低反発クッションを入れた。
商品を通して、社会的課題を解決していく動きは今後も続ける予定だ。山崎副社長は、「モノづくりで社会的課題を解決できると証明したい」と意気込む。
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