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障がい者比率56%のメーカー、給与体系も健常者と同じ

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働きやすいように工夫・カスタマイズされた
「屋台」と呼ばれているセル生産方式の
組み立て現場で働く社員

従業員87人のうち障がい者が49人(うち重度障がい者は36人)、障がい者雇用比率は実に56%というメーカーがある。TOTOの特例子会社、サンアクアTOTO(北九州市)だ。しかも、障がい者と健常者の間に賃金や昇給の格差もないという。日本の一般企業としては極めて珍しい職場をつくった西村和芳社長に話を聞いた。(オルタナ編集部=福島由美子)

西村社長は、「障がい者と健常者の社員の間に、賃金や昇給の格差はありません。障がい者でも健常者でも、その人自身の業績に応じ賃金が上がっていく。障がい者を多く雇用していますが、ごく普通の会社です」と説明する。同社の管理職には、障がい者も登用されている。

障がい者を多く雇用している企業として知られる同社には全国から大勢の見学者が訪れ、昨年度末までに約2万人、今年度上半期だけでも約1,300人の見学者が同社を訪問している。

「見学に来た人は、障がい者の労働環境もさることながら、働く障がい者の表情が明るく生き生きとしていることに驚かれます」(西村社長)

TOTOグループ会社の研修の場としても活用され、今年は社員約200人が研修を受け、「元気をもらった」という声が上がった。

サンアクアTOTOは、福岡県、北九州市、TOTOが共同出資する第三セクター方式で、1993年にTOTOの特例子会社として設立され、今年創業20周年を迎える。TOTOの水栓金具や給排水管器具の組み立て、取扱説明書などのDTP制作、部品図などのCAD業務を行っている。

各種部品の組み立ては、一人ひとりの障がい者の特性に合わせた作業のやり方を工夫できるという利点から、1人(セル)生産方式を導入している。作業台や道具工具類は、担当者が自ら工夫して作業環境を改善し、生産効率の向上を図る。


■ 障がい者を「戦力」に

サンアクアTOTOは、就労機会の少ない障がい者が戦力になるということを社会に伝えることが重要な使命と考えている。例えば、西日本鉄道の西鉄ウィルアクト(福岡市)は同社を訪問したことがきっかけで、特例子会社を設立した。

こうしたサンアクアTOTOの取り組みは、障がい者の雇用促進と就業の安定に貢献したと評価され、今年9月「平成25年度 障害者雇用優良事業所 厚生労働大臣表彰」を受賞した。

同社は現在、11月1日に開催する「工場開放の日」のイベント参加者を募集している。工場開放の日は、完全バリアフリーの工場見学と社員の講話、難病を克服し全国で演奏活動を展開する渡辺知子さんのコンサートを予定している。

同社は、「障がい者の雇用促進を考えている企業の経営者や労務関係者、学校の関係者にぜひ参加してほしい」と呼びかける。申し込みは、サンアクアTOTO総務部で受け付けている。

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