キハチとコラボで三陸の幸をブランド化――三陸パートナーズの挑戦をキリンが支援
セット商品(調理例)
キリングループは、岩手の水産加工協同組合「三陸パートナーズ」に5千万円の助成を決め、10月末に贈呈式を行った。2014年までの3年間で60億円を投じる「復興応援キリン絆プロジェクト」の一環。三陸パートナーズは、熊谷喜八シェフと開発した水産加工品のギフトセットなどを製造・販売している。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)
同組合は、岩手県大船渡地域で津波被害にあった水産加工業の経営者有志が立ち上げた。現在は、及川冷蔵、毛利、國洋(こくよう)、コタニ、広洋水産、コマツ商店の計6社が、鮮魚集荷や加工、冷凍、流通など、それぞれの得意分野を生かして協働している。
助成対象となった同組合の「三陸未来価値創造プロジェクト」は、水産加工業を受動型から提案型に変えて、震災前よりも強い産業にすることを目指す取り組み。食の支援に特化したNPO法人ソウルオブ東北と組んで、競争力のあるブランドづくりを進めている。
新商品の「キッチンデリバリー」シリーズでは、顧客ニーズに合わせて調理の簡単さを重視した。また、和食向けだった従来品を見直し、熊谷シェフの協力を得て、岩手産の食材でワインやビールに合う味を追求した。さらに、添加物を使わないために冷凍品にした。
例えば、サーモンやサンマの切り身とキハチ特製ソースのセット商品は、解凍した魚をフライパンで焼き、温めたソースをかけるだけで、本格的な一皿が完成する。時短メニューとして、家庭や飲食店での活用を見込んでいる。
同組合の及川廣章理事長は、「多くの方の支援でここまでこられた。商品開発は苦手だったが、これからは積極的に付加価値を高め、たくさん納税して雇用も生み、国や地域に恩返ししたい」と抱負を語った。
キリングループは日本財団を通じて、岩手県のワカメ、宮城県のカキ、福島県の青のりなどの養殖業再開に、2012年までに4億2220万円を支出した。2013年からは「生産から食卓までの支援」をテーマに、水産物の地域ブランド育成、販路拡大やリーダー育成などに約8億円の支援を計画している。
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