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ワークライフバランスと企業成長は対立するのか

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「社員の幸せを追求することが、
企業の成長につながる」と話す
出口代表=9日 東京品川
にある日本マイクロソフト社で

窓口をネットにすることで、人件費や家賃などの経費が不要となり、保険料半額を実現したライフネット生命保険の出口治明代表(65)は、「企業の成長は、ワークライフバランスの追求と関係している」と話す。今年5月で立ち上げ5周年を迎える同社は、社員約100人、売上59億円を記録する。東証マザーズへ上場し、急速に発展してきた秘訣を語った。(オルタナS副編集長=池田真隆)

9日、児童養護施設での学習支援を行うNPO法人3keys(スリーキーズ)が子どもを取り巻く社会問題について学ぶ「チャイルドイシューセミナーvol.3」を開催した。ゲストとして、出口代表は登壇し、「次世代育成のための働き方と企業のあり方」について見解を示した。

「仕事はどうでも良いもの」。これは出口代表の持論だ。社会人は一年8,760時間のうち、厚労省の発表では1,728時間を労働に費やす。これは残業時間を加えていないので、実態はおそらく2,000時間を越えると予測される。つまり、人生の3割ほどが仕事で、残りの7割が衣食住などプライベートに充てることになる。

「人は死ぬときに、やりたいことをしていればハッピー。わずか3割の時間を費やす仕事なんて、極論どうでも良いもの。だから、上司や同僚から評価されなくても、自分の信じる道を貫けば良い」(出口代表)

■社員にはロイヤリティより、成果求める

社会を変えていくには、まだ誰もしていない、人と違うことをする必要がある。そのためには、「勉強が必要」と話す。勉強とは、「本を読むこと・人と出会うこと・旅に出ること」の3つだ。

会社も多様な価値観が混ざり合った組織であるべきと考え、「ダイバーシティ」の重要性を訴えた。同社の男女比率は6対4で、今年は新たに7人の社員に赤ちゃんが産まれた。

さらに、社員のモチベーションを上げるために、パートナーの理解が不可欠であるとし、同社では「ファミリーデイ」を置いている。その日は、社員の家族が会社に来て、実際の働きぶりを見学し、仕事の現場を体験する。社員の子どもや奥さんから契約書類などを持ってきてもらうこともあるという。「会社で元気に働けるのは、パートナーの支えがあってこそ」と出口代表。

社員の評価軸も、実績で判断する。「終身雇用や年功序列は、人口増と経済成長が前提となって考えられた。しかし、人口減少し経済成長が停滞している現代社会では、ロイヤリティよりも成果で評価するべき」と話した。

出口代表は設立して5年間、ベンチャー企業を経営してきて、3割の仕事に集中し、7割のライフを充実して過ごす社員が多ければ多いほど、企業は成長していくと実感したと言う。

「ワークライフバランスと企業の成長は対立しない。プライベート時間を削ってでも、仕事に集中しろという考え方は、高度経済成長期の概念を引きずっているだけ」(出口代表)

「志」のソーシャル・ビジネス・マガジン「オルタナ」

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