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配色の国際規格化に向け、色覚障がいのある被験者募る

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P型・D型の色の見え方
シミュレーション(教育出版
『カラーユニバーサルデザイン
の手引き』より)

NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO/東京・千代田)が、色覚障がいのある調査協力者を募っている。約300人を集め、誰もが安全に暮らしやすい社会づくりを進める。特に強度の人には、配色の国際規格化に向けて産業技術総合研究所が取り組んでいる調査研究への協力も求める。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)

色の見え方は人それぞれだが、多数派と異なる色覚を持つ場合は、各種信号の色が見分けられない、色で示される警報が識別できないなど、生活に支障がある。日本では男性20人に1人、女性500人に1人が、弱度を含めた「色覚障がい者」と言われている。

産総研ヒューマンライフテクノロジー研究部門は、アクセシブルデザイン開発の一環として、「色弱者のための色の組み合わせ」に関する調査研究を2月から本格始動する。2015年までに成果をまとめ、配色ルールの国際規格化を目指す。

主にP型D型強度の色覚障がい者を対象に、少なくとも100人分のデータを必要としている。関東圏の協力者には茨城県つくば市の同研究所で1,2回行う医学的な検査や見え方の実験への参加を呼び掛ける(謝礼・交通費あり)。

遠方の人には電話やアンケートで日常生活で困っている点などを聞き取るという。

募集窓口となるCUDOは、多様な見え方に配慮する「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」の普及を推進するNPO法人で、2004年に設立された。

2013年の主な取り組みとして、出版社との協働で小中学校の教科書の色づかいを改善した。また、気象庁が新設した気象情報の「特別警報」については表示色の決定に協力した。

さらに11月には、4年前に発表した印刷用の推奨配色に塗装用と画面用の配色も加味した『カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット ガイドブック』を発行した。

今回は色覚タイプや住所、年齢を問わず約300人の色覚障がい者を広く募集している。プライバシーポリシーに基づき、条件に合う協力者を産総研に紹介すると同時に、他の大学や研究機関とも連携して誰にも分かりやすい配色を検討する。


応募先:
NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)
info3(a)cudo.jp
問い合わせ先:
産業技術総合研究所(色の組み合わせの標準化のための実験)
eye-ml(a)aist.go.jp
※(a)を@に変えて送信

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