アジア初の認証付き養殖魚、イオンで発売
ASC(水産物養殖管理協会)認証付きの養殖サケの販売が、3月1日から「イオン」425店舗で始まった。ASCは持続可能な養殖水産物の国際的な認証制度。今回イオンの店頭に並んだ「トップバリュ 生アトランティックサーモン」がアジアで初めて流通するASCマーク付き商品となる。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)
MSC(海洋管理協議会)が天然魚介類の漁業を対象とする認証制度であるのに対し、ASC(水産物養殖管理協会)は魚介類の養殖場を対象としている。養殖場は、稚魚や餌となる魚の乱獲、餌や薬の投与による環境汚染など、世界各地で課題を抱えていた。ASCは、その解決を図るために2010年に設立された。
CEO クリス・ニネス氏
認証基準は、環境のみならず養殖現場での労働条件など社会的な要素も加味して決められる。品目ごとに、漁業者を含む幅広い関係者の意見を反映して策定する仕組み。世界自然保護基金(WWF)がまとめ役を務めて、これまでに12品目の基準が定められている。
2012年に初めて、ASC認証付きのティラピアとパンガシウス(ナマズ類)の流通が欧州で始まった。現在は、約1000製品が35カ国で流通している。今回イオンで販売が始まったのは、総合水産企業レロイ社が経営するノルウェーの養殖場で育てられたタイセイヨウサケである。
ASCのクリス・ニネスCEOは、「いまや養殖魚は、世界で消費されている魚の約半分を占めている。養殖魚の認証制度は他にもあるが、ASCが最も信頼性の高い仕組みだと自負している。これまで、エビやサケなど品目別に8種類の認証基準を設けたが、効率的な運用のために、多品目に共通するコア基準づくりを進めているところだ。海藻についての基準づくりを求める声もあり、今後、認証できる品目は増えるだろう。日本中にASCマークが広がっていくことを願っている」と語った。
「志」のソーシャル・ビジネス・マガジン「オルタナ」

「環境とCSRと志のビジネス情報誌」。CSR、LOHAS的なもの、環境保護やエコロジーなど、サステナビリティ(持続可能性)を希求する社会全般の動きを中心に、キャリア・ファッション・カルチャー・インテリアなど、幅広い分野にわたり情報発信を行う。
雑誌の他、CSR担当者とCSR経営者のためのニュースレーター「CSRmonthly」も発行。CSRの研究者や実務担当者など、約20名による最新情報を届けている。
ASC認証 MSC MSC認証水産物 WWF レロイ 世界自然保護基金 持続可能な漁業 生物資源の持続可能な利用 認証制度
- このページに関連する記事はありません
- CO2
- CSR
- CSRレポート
- CSR革新室
- ESG
- EU
- GRI
- IIRC
- SDGs
- YUIDEAセミナー
- アメリカ
- カーボンニュートラル
- サステナビリティ
- サステナビリティレポート
- サプライチェーン
- サーキュラーエコノミー
- セミナー
- セミナー開催
- ダイバーシティ
- プラスチック
- プレスリリース
- マテリアリティ
- リサイクル
- 中国
- 人権
- 再生可能エネルギー
- 取材記事
- 太陽光発電
- 情報開示
- 投資家
- 新型コロナウイルス
- 日本
- 東日本大震災
- 株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス)
- 気候変動
- 海外CSR
- 温室効果ガス
- 環境省
- 生物多様性
- 社会貢献活動
- 経済産業省
- 統合報告
- 統合報告書
- 自然エネルギー
- 電気自動車