植物性たんぱく質市場、競争激化
人口増加や環境負荷を考えると、全ての人が肉を食べる生活を地球が支えていくことはできません。
近年この問題を認識する人も増えており、米国では2018年、植物性たんぱく質の売上が1年間で23%拡大しています。 グローバルな市場では、投資家や消費者の声に応えるために 植物性たんぱく質市場への展開を本格化する企業が増えています。
ユニリーバは、商品ポートフォリオにおける植物性たんぱく質食品を増やす戦略を掲げ、 2018年末、オランダの植物性ミート製造業The Vegetarian Butcher社を買収しました。 2社は協力して、世界最大のベジタリアンミート提供者となることをめざしていくそうです。
ネスレは2019年の春に、 大豆と小麦プロテインでつくるビーガンバーガーと、新たなたんぱく源として期待される「藻」を使ったラテを発売することが話題になっています。 ネスレアメリカのCEOによると、 ネスレは植物性たんぱく質商品の売上が今後10年で100億ドル(約1兆1億円)以上増える予想で、ペットフードを含め、同社が提供するたんぱく質は既に半分以上が植物由来だそうです。
現在植物性たんぱく質製品の売り上げ世界一位を誇るダノンは、 フレキシタリアン*に対応すべくヨーグルト等乳製品の植物性への切り替えを進めており、 2025年までに植物性たんぱく質からの売上を 2018年の3倍の50億ユーロ(約6,300億円)まで伸ばす計画です。
※フレキシタリアン:基本は菜食主義だが、たまに肉や魚も食べる人。 海外のミレニアル世代を中心に急速に増えている。
最近では、乳製品に代わって豆乳やアーモンドミルクなど 植物性乳製品の人気が急速に高まっていますが、 2054年には植物性たんぱく質の売上が たんぱく質市場全体の1/3にまで拡大することが予測されています。
日本では、不二製油グループが 植物性たんぱく質市場への展開を中期経営計画の一つに掲げていますが、 その他の食品企業もこの波に乗り遅れないよう戦略づくりを進めていってほしいです。
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Sustainability Frontline [原文はこちら]
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