【国際】2050年までのCO2排出量ゼロを掲げている国は17ヶ国。日本は2070年のためカウントされず
英エネルギー・気候変動NGOのEnergy and Climate Intelligence Unitは6月25日、現在17ヵ国が2050年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする政策目標を定めていると発表した。世界全体のGDPの16%を占める。また国単位ではなくても、11の州、23の都市も同様に2050年までのネット排出量ゼロを掲げている。
17ヵ国のうち、スリナムとブータンは、すでに二酸化炭素排出量が二酸化炭素吸収量を下回る「マイナス排出量」の状態になっている。また、スウェーデンとノルウェーは政策目標を法制化しており、ノルウェーは2030年まで、スウェーデンは2050年までにネット排出量をゼロにする。英国は、同レポートの発表の後の6月27日に法制化した。他にも、フランス、スペイン、ニュージーランドでも法制化を進めている。
すでに達成済のスリナムとブータンを除いた15ヵ国のうち、2030年を目標にしている国は、ノルウェーとウルグアイ。2035年がフィンランド。2040年がアイスランド。2045年がスウェーデン。それ以外はすべて2050年。また、EU、ドイツ、オランダ、アイルランドの4ヶ国・地域も、2050年までの目標設定に取り掛かっている。
日本は、パリ協定長期成長戦略懇談会が提出した「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」を閣議決定しており、政府は、2070年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする方針を政府として決定したと主張している。しかし今回のレポートでは、2050年までの達成ではない点から、国名がリスト入りすることはなかった。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃特別報告書では、気候変動を1.5℃未満に抑えるためには、2050年までに世界の二酸化炭素ネット排出量をゼロにしなければならないとしている。日本政府は、1.5℃未満に抑えるためには、2070年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする必要があると解釈し、2050年までに80%削減、2070年を目処にゼロを目指すという目標を設定していた。
【参照ページ】One-sixth of global economy under net zero targets
2019/7/1
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