Global CSR Topics

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【国際】英連邦、加盟54ヶ国にグリーンリカバリーと海洋保全を要請。世界の海洋デー

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英連邦事務局長は6月8日、同日の「世界海洋デー」に合わせ、英連邦加盟国54ヶ国の政府に対し、新型コロナウイルスでの経済復興で環境サステナビリティへの考慮と海洋保全を確保する概念を盛り込むよう要請した。英連邦として、グリーンリカバリー及び海洋保全を促した形。

英国は2018年、2030年までに30%以上の海域を海洋保護区(MSA)に指定することを目指す「30×30」を国際的に提唱。英連邦でも、海洋保全のイニシアチブ「Commonwealth Blue Charter」を2013年に発足。英連邦加盟の54カ国中、47カ国には海洋に面しており、さらに25カ国は島国。英連邦は、英国植民地が原点となっているが、主要な海岸を植民地の拠点にして発達した英連邦は、世界の3分の1の海岸線を有している。そのため海洋保全は極めて重要なテーマとなっている。

同イニシアチブは、13カ国が牽引する活動部会10グループも運営。具体的には、

  • Sustainable Aquaculture(キプロス)
  • Sustainable Blue Economy(ケニア)
  • Coral Reef Protection and Restoration(オーストラリア、ベリーズ、モーリシャス)
  • Mangrove Ecosystems and Livelihoods(スリランカ)
  • Ocean Acidification(ニュージーランド)
  • Ocean and Climate Change(フィジー)
  • Ocean Observations(カナダ)
  • Commonwealth Clean Ocean Alliance(イギリス、バヌアツ)
  • Marine Protected Areas(セイシェル)
  • Sustainable Coastal Fisheries(キリバス)

等がある。英連邦加盟40カ国以上が、1つ以上の活動部会に参画している。

Commonwealth Blue Charterの活動パートナーは、ブルームバーグ・フィランソロピー、コモンウェルス大学協会、ネクトン財団、バルカン等。バルカンは6月1日、同社の人工衛星技術「Allen Coral Atlas」を活用し、英連邦加盟国の海域管理の支援を発表。世界のサンゴ礁の45%を占める英連邦諸国のサンゴ礁を観察し、高解像度画像によるマッピング、管理、モニタリングを行う。

英環境NGOのCity to Seaは同日、新型コロナウイルス対策の医療用防具(PPE)に利用される使い捨てプラスチック問題に懸念を表明している。PPEは、コロナウイルス・パンデミック期間に、英国で10億個が配布されたと推定されており、トリノ工科大学の研究は、毎月追加でマスク10億枚、手袋5億個が必要になると予測している。このうち1%だけでも適切に処分されず、海洋に流出してしまうと、毎月1,200万tの海洋プラスチックごみが流出している現状に加え、月に1,000万枚のマスクが海洋に流出することとなり、懸念が高まっている。

医療用マスクは通常、リサイクルできない高密度の熱可塑性ポリプロピレンを素材としており、分解には約500年かかるとされる。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンは、すべての英国民が使い捨てマスクを毎日使用すると、汚染プラスチックごみが年間6.6万t増加すると分析している。

英政府は、再利用可能なマスクは、使用するたびに洗う限り、安全に使用できるとしており、英疾病管理予防センター(CDC)もマスクの洗浄・乾燥方法について情報提供を行っている。City to Seaも、再利用可能なマスクの購入や、綾織の綿、シルク製の家庭用品の利用した自作マスクの使用を推奨。使い捨てマスクを使わざるを得ない場合も、適切に廃棄するよう呼びかけている。


【参照ページ】

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所 [原文はこちら]

2020/6/10
Sustainable Japan

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