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「住まいの貧困」に企業ができること

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東京都内で、約24,000人。 1年間に1日でも路上生活をせざるをえない方の数だそうです(出典:東京アンブレラ基金ウェブサイト)。

最近では、新型コロナウイルス感染症によるネットカフェ休業で行き場を失う可能性があった方々のニュースが、記憶に新しい方もいらっしゃるかと思います。安心して過ごせる住まいがないことは、どれだけ心身を追い詰めるでしょうか。

先日、支援活動を行っている「つくろい東京ファンド」のお話をセミナーで聞く機会がありました。新型コロナウイルス感染症は、安定的な住まいのない方々に大変大きな影響を与えています。リーマンショック時の年越し派遣村のような大規模な取り組みを行えない今、団体側の少人数のチームが相談者と接点を持つアウトリーチ型支援に力を入れているとのこと。相談者には一時的な宿泊費を手渡し、宿泊先がある間に公的な支援につなげるそうです。

宿泊費の原資となっているのは、2019年に設立された「東京アンブレラ基金」です。こちらは、「今夜、居場所のない人」を支援するため複数の団体が連携して立ち上げたもので、クラウドファンディングで集めた資金を、緊急的な一時宿泊の支援として相談者に提供しています。

現在14ある協働団体は、路上生活者支援の団体に限りません。虐待等さまざまな理由で家にいづらい女子高生を中心とする10代や、難民として日本に来られた方を支援する団体、LGBT当事者のためのシェルターを運営する団体など、その一覧を見ていると、住まいにまつわる問題を抱える方の幅広さに気づき、他人事ではないと思わされます。

さて、ここから考えたいのは、住まいの貧困(ハウジングプア)の問題に、企業はどう貢献できるかという点です。

以前このブログの記事「野宿者問題解決に向けた取り組み」では、Unilever、M&S、IKEAの例をご紹介しました。

記事では、UnileverはNPOと連携して公衆シャワーを設置しているとお伝えしていますが、その後同社は、ボディーソープ等の新ブランド「The Right to Shower」を立ち上げ、利益のうち30%を、前述の移動式公衆シャワーを展開するプロジェクトに寄付する仕組みを作っています。この30%の寄付は新型コロナウイルスの流行後も継続しており、加えてせっけんなど衛生用品のキットをNPOに提供しています。

IKEAは、住まいがない方のためのシェルターに家具や家電を提供し、従業員が組み立てを行っているとご紹介しました。新型コロナウイルスが流行し、密集を避けるためシェルターにいる方々はホテルに移動。その方々が今度はアパートに移るにあたり、アパートの部屋に設置する家具を提供しているようです。

つくろい東京ファンドや東京アンブレラ基金も寄付金を募っていらっしゃるとのこと。企業はこの住まいの貧困という人権問題に対し、資金面からサポートすることができますし、衛生用品や家具など物品の寄付、場合によっては、増設中だという個室シェルターでリフォームなど実働での支援もできるかもしれません。住まいに関わる企業でしたら、業界他社と連携した取り組みをするのも意義深いのではないでしょうか。いずれの場合も、団体側が必要とすることと合致したときに、有用な支援となります。

見えにくく、しかし確実に、足元で起きている住まいの貧困。コミュニティへの貢献を考える企業には、検討にあげていただきたい社会課題のひとつです。

(近藤圭子/プロジェクトマネジャー)


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Sustainability Frontline [原文はこちら]


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