【国際】インクルーシブ・ビジネス推進BCtA設立12年、加盟企業が270社超。中小企業ビジネスで貧困撲滅
国連開発計画(UNDP)等が運営するインクルーシブ・ビジネス推進機関Business Call to Action(BCtA)は1月26日、発足した2008年から現在までの活動成果を発表した。BCtAは、貧困撲滅を中心とした持続可能な開発目標(SDGs)の目標達成に受け、企業の役割の強化に努めており、実際に大きな成果を残してきた。
BCtAは、2008年にインクルーシブ・ビジネス推進イニシアチブとして発足。1日10米ドル未満の低所得者向けのサービス拡大を目指している。BCtAの活動資金は、UNDP、オランダ外務省、英国際開発省(DFID)、スイス開発協力庁、スウェーデン国際開発協力庁(Sida)が支援している。事務局はUNDPが務め、発展途上国でのインクルーシブ・ビジネスを展開する企業が加盟している。
BDtAの加盟企業は、発足当初はわずか18社だったが、現在は72カ国270社以上にまで増加。加盟企業は、ビジネスモデルやイノベーションを通じて、社会的支援が必要なコミュニティ向けのソリューションを展開し、女性のデジタルスキル開発、気候変動に対応できる農業技術、太陽光発電による電力アクセスの向上、金融インクルージョン等を実現してきた。
2015年から2020年までの5年間で、BCtA加盟企業からは約300本のレポートが事務局に提出された。リーチできた層は合計で7億人。また加盟企業が展開した事業のうち「商業的に持続不可能」となったもの2019年ではわずか1%のみで、2015年の17%から大幅に低下しており、低所得者層受けの事業も、経済合理性を獲得してきたこともわかった。
加えて、BCtAの加盟企業全体では250万人の雇用を創出し、そのうち約7割を構成する中小企業では75万人の直接雇用の創出を実現。また波及効果としては、3,500万人が収益性や売上増につながったという。さらに加盟している中小企業は、多国籍以上に従業員研修に力を入れており、投資額は、過去5年間で2,500万米ドル(約26億円)にもなった。
BCtAは、2015年から40社以上に直接的な事業支援を実施してきたが、最近ではインパクト評価に関するサービスも展開。過去15ヶ月間だけで、インパクト・アクセレレーター、インパクト投資家、創業したばかりの企業等に対し、研修を225回以上実施した。
【参照ページ】 Business solutions for poverty eradication
2021/2/14
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