自分らしい服で働こう。イギリスの大手航空会社が「男女別」の制服を廃止
2022年9月、イギリスのヴァージン・アトランティック航空が、ジェンダーに関する企業ポリシーを更新した。キャビンアテンダントやパイロットを含む従業員の制服を、性別によって分けることを廃止したのだ。
従業員は、自分の性自認や性表現にかかわらず、バーガンディと赤の2色から制服を選ぶことができる。制服は、イギリスのファッションブランドであるヴィヴィアン・ウエストウッドがデザインした。
この決定は、従業員の個性を尊重し、自分らしく働いてもらうために行われた。
たとえば、自らを男性・女性のどちらでもないと認識する、ノンバイナリーのキャビンアテンダントことジェイミー・フォシュトロム氏は、バーガンディ色のパンツスタイルの制服を着てPR動画に登場。制服を選べることについて、次のように語った。
自分らしくいることを促す取り組みには、大きな意味があると思います。私は、ノンバイナリーな自分自身でいられます。制服を選べることは、私にとって重要です。
同社はこれまでも、従業員が自分らしさを表現したコーディネートができるよう、服装のルールなどを変更してきた。2019年には化粧が任意となり、パンツスタイルでの勤務や、平らな靴を履いて勤務することを選べるようになった。
2022年5月には、従業員が腕などに入れたタトゥーを隠さずに勤務することを許可した。乗客と直接接する、キャビンアテンダントも含めてだ。多くの人が、自分らしさを表現するためにタトゥーを入れている状況を踏まえた判断だという。
他の航空会社の取り組みとしては、アメリカのアラスカ航空のポリシーもユニークだ。女性が男性用の制服を着用できるほか、全従業員に対し、マニキュア、化粧、耳ピアス、鼻ピアスをすることを許可。タトゥーを許可する部分や、認める髪型を増やす方針も示した。
ヴァージン・アトランティック航空によると、従業員が自分自身を発揮できる職場にすることで、従業員のウェルビーイングが向上したり、よりポジティブな職場環境になったり、顧客により良い体験を提供したりできるという。
自分らしさを表現する方法は、さまざまだ。自分の気持ちにフィットするコーディネートに身を包み、誇りを持って伸びやかに働きたい。
【参照サイト】
- Virgin Atlantic updates gender identity policy
- From our employees: What more inclusive gender-neutral uniforms and policies mean for bringing our best selves to work – Alaska Airlines News
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2022/10/21
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[原文はこちら]
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