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働く人々の仕事上での倫理的な行動への意識の高まりにもかかわらず、過半数を超えるアメリカの労働者は、職場で少なくとも一回は不当行為が行われていることを目撃していることが、倫理情報センター(Ethical Resource Centre)の調査によって明らかにされました。

アメリカ企業倫理調査(National Business Ethics Survey)に参加した21%の人々は、最も広がっている従業員による不当な行為は、同僚に対する虐待的あるいは威嚇的な振る舞いであると答えています。
こういった被害対象の90%は、従業員から、顧客、取引先に至っており、安全条約の違反や実際の労働時間の虚偽申告、人種や肌の色、年齢による差別、詐欺やセクシャルハラスメントなどが行われていることが報告されています。

アメリカの労働者3,000人を超える調査の結果は、以下ようにまとめられています。

(1) 52%の従業員は過去に少なくとも一回は不当行為が行われていることを目撃しており、彼らのうちの35%は、2回あるいはさらに多くの不当行為を目にした。

(2) 69%の従業員は、雇用主が倫理面でのトレーニング活動を実施していると報告しています。この数字は、NBES(アメリカ企業倫理調査)での2003年の調査結果から14%上昇した。

(3) 65%の従業員は、会社が倫理面での相談窓口を設置している。

(4) 職場での不当行為に気づいた55%の従業員は、そのことを上司に報告していますが、この数字は、NBESでの2003年の調査結果から10%減少した。

(5) NBESで評価ができる正式な倫理面や法令順守プログラムのいくつかの要素については、ビジネス行動基準として文書化され、これらは2004年から19%増加した。


この調査のスポンサーでもある、ガードスマークのイラ・リップマンは、「アメリカの企業のリーダーは、最優先の企業責任の一つとして倫理的な活動に目を向けなければならない。それが市民社会の一員として、投資家や顧客にサービスを提供していることと統合されなければならず、取締役の人々は企業内で倫理面での教育プログラムを実行していく必要がある」としています。

レポートでは、効果的な倫理的プログラムに含まれる項目として、以下のものをあげています。

・ 書面化された行動規範
・ 倫理面でのトレーニングプログラム
・ 倫理面での相談窓口設置
・ 匿名で不正行為を知らせる事ができる仕組み
・ 非倫理的行動をとる従業員に対する改善訓練
・ 倫理的行動に基づいた従業員の業績評価

またレポートでは、プレッシャーのあるビジネス現場において、従業員がいかに不正行為に手を染めやすいか、経営層を含む様々なレベルでの企業倫理に関する意識づけや訓練の重要性、そして企業文化にまで高めることの重要性が述べられています。

日本では、経団連による企業行動憲章をはじめとして、不当行為防止のために幅広い業界・企業で行動規範が明文化されているといえます。しかし後を絶たない不祥事や不当行為の発生を直視すると、激しい競争化にさらされる現場において、こういった規範が維持されていくための体系的な仕組み、そしてその仕組みを自然に利用できるようなトレーニングが不可欠といえそうです。

■インダストリー・ウイーク
Study: Workplace Ethical Misconduct Rising October 20, 2005

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