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2006年03月下旬、南米で2つの大きな国際会議が開催されました。ひとつは、ブラジルの都市クリチバ開催された生物多様性条約第8回締約国会議、そしてメキシコ市で開催された第4回世界水フォーラムです。水と生物多様性は、地球・人類の持続可能性の根幹をなす重要な分野ですが、どちらの会議も顕著な前進というよりも、緩やかな前進であったようです。

[14年後の今もなお課題多し(生物多様性会議)]

1992年、世界中のリーダー150名が集結したリオデジャネイロで、歴史的な地球サミットが開催されました。あれから14年。当時、各国首脳は生物多様性を守るための全世界的な努力として、「自然資源からの恩恵は公平かつ公正な形で共有すべきである」という原則に賛同しました。

しかし、いかにその原則を履行するかについては、03月20日から31日にかけてブラジルで開催された生物多様性条約第8回締約国会議においても未だに調整がつかずにいるのが現実です。論点となる遺伝子組み換えなどの問題に関しても、会議開催中にNGOがデモを繰り広げたりと、大企業への根強い懐疑心が目立ちました。そして、途上国政府が提示した、植物、動物の遺伝子の権利保護のための国際的な法的枠組み規制の立ち上げを求める声も、先進国との交渉が前進せず、2年後の次回会議に持ち越されました。

同会議の参加者は過去最高の4,000名、首相レベルでは100名にものぼり、生物多様性への世界的な注目の高さが伺えたものの、会議の目的であった「国連の生物多様性に関する条約実施のための広範囲にわたる決定を完結させること」については、緩やかに前進しているといえます。


[“前進が見られない”水問題(水フォーラム)]

第4回世界水フォーラムはメキシコ市の国際会議場、バナメクス・センターで03月16日から22日にかけて開催されました。本フォーラムでは、特に、水資源管理システムの改善が緊急に求められること、そして、特にミレニアム開発目標にも挙げられている「水供給と衛生」の問題に関して、世界各地で行われている努力にもかかわらず前回の2003年の会議からほとんど何も改善されていないことが強調されました。

前回ホスト国であった日本の名誉総裁を務めた皇太子もまた、開会演説で、全世界の人々の飲み水へのアクセス、衛生問題改善のためにすべきことが未だ多く残されており、特に2003年と比べてほとんど前進が見られないと述べています。また、世界の水資源にまつわる紛争は、津波、ハリケーンや洪水被害など多くの水関係の災害が多発していることについても触れました。

BIODIVERSITY:"This Is About Life on Earth" (25 March 2006 IPS)

BIODIVERSITY:"Putting the Gene Back in the Bottle"
(29 March 2006 IPS)

Dire need to conserve world water resources: water experts
(16 March 2006 WBCSD)

Water: A Crisis of Governance,
Says Second UN World Water Development Report

(09 March 2006 UNEP)

■生物の多様性に関する条約(Convention on Biological Diversity : CBD)とは、生物の多様性を「生態系」「種」「遺伝子」の3つのレベルでとらえ、
(1) 生物多様性の保全、
(2) 生物多様性の構成要素の持続可能な利用、
(3) 遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分 を目的とする国際条例。「生物多様性条約」と略称される。

生物多様性条約第8回締約国会議の開催について

生物多様性条約事務局 第8回締約国会議のページ(英文)

世界水資源開発報告書
22 March 2006: Launch of the 2nd United Nations World Water Development Report

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