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「ボーパール事件」は、CSR分野においては重大な事件であると位置づけられていますが、実は今もなお解決されていない未解決事件です。その最新情報がIPSで報じられていますのでご紹介します。

2006年9月1日付けのIPSニュースによると、ボパール市の住民がユニオン・カーバイド社に対して行っていた賠償請求に関して、米国政府上訴裁判所が却下したと報じています。米国系企業、ユニオン・カーバイド社が1984年にインドのボパール市で起こした爆発事故は、周辺地域に多大な環境汚染をもたらした。この事故は「化学工場史上最悪の事件」とも言われています。

今や、同事件を取り巻く議論は、犠牲者への賠償問題の枠を越え、ユニオン・カーバイド社が工場周辺に放棄した何千トンもの有毒廃棄物の浄化作業のために、最終的に「誰が」費用を負担するか、という論点にまで発展しています。

工場跡地は、DDTを含む劣化した殺虫剤が残っており、少なく見積もって300トンはあるとされています。サイト内では、遺棄され、劣化した工場設備から、日々絶え間なく汚染物質が垂れ流されています。グリーンピースがインド政府の要請で1999年に行った調査によると、爆発以前の水銀濃度に比べると、600万倍も濃い汚染地もあると報告されており、これらの高濃度水銀が、現在も地下の滞水層にまで流れ込んでいるのです。


事件勃発から20年以上経っている同事件の早期解決が求められるのはもちろんですが、その解決への道のりは全く目処がついていないといえます。

INDIA: Union Carbide Must Clean Bhopal Mess - Residents


● ボパール事件
1984年12月3日、米国系企業ユニオン・カーバイド社(UC)の農薬工場が大爆発を起こした。化学工場史上最悪の事件と言われるこの事件は、周辺住民へ多大な被害を引き起こした。死者25000人、中毒症患者5万人。爆発を起こした工場跡地には、大量の未処理の化学物質が放置されたままである一方、UCの最高経営責任者は逃亡中である。

● 関連ニュース

ボパール事件の生存者、デリで2度目のデモ行進 CSRニュース2006年4月2日

「企業の責任範囲はどこまでか?―法律遵守と倫理的責任の狭間で」 CSRニュース2004年12月13日号

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