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米国では「サステナビリティ」に関する消費者の認識度を調査した『The Hartman Report on Sustainability: Understanding the Consumer Perspective(持続可能性に関するハートマン・レポート:消費者視点の理解)』、英国では環境配慮を目的とした活動に関する消費者理解についての調査結果が発表されました。

米国の消費者はライフスタイル重視、英国の消費者はイメージ重視であるようです。2つの調査から、消費者は確実に変化しつつあるが、より具体的な行動において変化を促すための鍵となるアクターは、やはり企業であるということがわかります。


「米国消費者行動調査:ライフスタイルの変化と連動する『サステナビリティ』」


「持続可能性(サステナビリティ)」という概念は、米国でどの程度浸透しているのでしょうか。米国の人々のサステナビリティへの認識が消費者行動に与える影響を調査した『The Hartman Report on Sustainability: Understanding the Consumer Perspective(持続可能性に関するハートマン・レポート:消費者視点の理解)』が発表されました。調査の結果、消費者の間で「サステナビリティ」という言葉はほとんど使われないどころか、概念自体もあまり広く理解されていないことがわかりました。

消費者にとって「サステナビリティ」は、「地球を守る」という概念ではなく、多次元のトピックスを含むものとして扱われることが多いようです。つまり、環境、家族、コミュニティ、今日の世界経済などを包含する概念であるということです。

また、サステナビリティとは、ある一定の状況やライフスタイルを守り、個々の日々の周辺環境をコントロールする能力であると理解されていることも多いようです。ただ、消費者が空気、水、太陽、食料などを含んだ生態系にリスクを感じるようになれば、この文化も変化するだろうと推測されています。

逆を言えば、米国の消費者はサステナビリティが現在のライフスタイルに影響を及ぼすとわかれば、企業、製品、サービスなどに対する行動も臨機応変に変化していくといえます。調査は、2007年初めに、1,600人の回答をもとに行われました。(関 智恵)


Marketers Don't Yet Understand How to Push Green Ideas
GreenBiz.com
BELLEVUE, Wash., May 25, 2007



「英国消費者行動調査:環境重視広がる一方で具体的行動に繋がらず」


英国の企業ブランド・コンサルタントが1,500人以上の英国人成人を対象に行った調査で、対象となった成人のうち80%が企業の環境配慮のための活動は重要であると信じていることがわかりました。しかし、一方で、回答者の3分の2が特に気候変動が最重要課題であるという認識があるにも関わらず、必ずしも具体的に何が環境配慮に繋がる活動かを明確に理解していない消費者も多いこともわかりました。個人レベルの環境活動に関しても明確な活動基準を持っておらず、消費を抑えるという考えよりも、むしろ、ゴミを減らすという認識の方が強いようです。

この状況は更に、企業のマーケティング手法にも影響を与えています。調査によると、英国では環境配慮のために活躍する企業よりも、ボディショップや燃費の良い自動車を製造するスマートといった企業が環境に良い企業である評価されている現状があります。つまり、具体的な活動をせずともマーケティングで環境配慮や倫理的なイメージを打ち出すことで十分な効果を得られることがわかりました。

英国では、環境ブランドを背負った商品は、高品質商品として消費者は喜んで割り増し分の値段を支払います。消費者は環境に良いことをしたいが、具体的な方法論を持たないために、その行動を促すための企業による具体的な助けが必要であるということです。。(関 智恵)


U.K. Consumers Place a Premium on Sustainability
GreenBiz.com
LONDON, May 16, 2007

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