化学品大手のダウ・ケミカルなどが共同で、若手の想像力を活用することで自社のサステナビリティ目標を達成するためのアイデアを模索しています。
ダウ・ケミカルが実施する「ライス・ビジネスプラン・コンペティション」は、MBA(経営学修士)取得レベルの若手を対象にダウの2015年サステナビリティ・ゴール達成のためのビジネス・プランを競うもので、優勝チームには賞金2万米ドル(約200万円)が授与されます。優勝チームはさらにグランドプライズに進み(2008年は4月3日から5日に開催予定)、そこでも優勝すれば最大32万5,000米ドル(約3,243万円)が授与されます。2007年の優勝者はボストン・カレッジのチームで、Feed Resource Recoverlyというゴミ資源を電力に転化する技術を応用したものでした。
ダウのサステナビリティ・ゴールは、地域社会の強化、商品管理の改善、革新、全世界でのエコロジカル・フットプリントの削減など幅広い分野に及んでいます。プロジェクトは、ライス・アライアンス・フォー・テクノロジー・アンド・アントレプレナーシップ、ジョーンス・グラデュエート・スクール・オブ・マネジメント、ライス大学がパートナーとして参加しています。
このように企業がサステナビリティ目標達成のための企業戦略を検討するにあたり、若手の創造力を活用する試みは米国では珍しくありません。例えば、ジョンソン・コントロールズ、フィリップス、米国エネルギー協会などは共同でIgniting Creative Energy Challengeというビジネス・コンペティションを開催しています。これは生徒に対し環境保護や持続可能な生活スタイルへの転換方法の開発を促す取組を表彰するものです。
日本ではコンペティションではありませんが、持続可能な発展を理解する学生を増やすための取組みとして大和証券グループ本社が環境NGOのジャパン・フォー・サステナビリティと連携し「ダイワJFSサステナビリティ・カレッジ」を開催しています。
Corporations Turn to Students for Inspiration
GreenBiz.com,
HOUSTON,
March 24, 2008
Igniting Creative Energy Challenge
[関 智恵]