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米国のトップ企業のうち、CSR報告書(サステナビリティ・レポート)を発行する企業が半数、GRIガイドラインを活用する企業が3分の1と確実に増加していることが最新の調査で明らかになりました。ただ、GRIガイドラインを活用することが必ずしも評価の高い報告書に直結するわけではないという厳しい指摘も含まれています。


[広がる企業のCSR報告書]

社会投資フォーラム(SIF)の作業部会、持続可能投資調査アナリストネットワーク(SIRAN)が第3回目となる報告書、『S&P100サステナビリティ・レポート比較2008(The 2008 S&P 100 Sustainability Report Comparison)』を発行しました。

これは、S&P100に含まれる米国企業を対象にした同調査によると、2007年は全体の半数がCSR報告書を発行しており、2005年の39社(26%)と比較すると持続可能な活動に関する企業の情報開示が進んでいることがわかりました。

特に、自社ホームページ上に持続可能性に関する活動を掲載する企業は、2005年中旬の58%と比較し、2007年は86%と大幅に増加しています。


[GRIガイドライン活用の動向]

このように、企業の環境、社会、ガバナンスに関する活動の進捗状況などを報告するCSR報告書の発行を重視する企業が増えるとともに、GRIガイドラインなどの国際基準を活用する企業も増えており、2007年は全体の3分の1がGRIガイドラインを使用しており、2年前の20社と比較すると70%増という結果となっています。

調査を通じて実施された企業ランキングの評価項目では、このGRIガイドラインの活用が重視されています。

「CSR報告書評価項目」

・ 独立したウェブサイト・セクション
・ アニュアル・レポート
・ GRIガイドラインに関する言及
・ GRIガイドラインに即した内容
・ 目標とベンチマーク
・ GRIガイドラインへの準拠

ランキングのトップを飾ったのは、ダウ・ケミカル、フォード・モーター、ジェネラル・エレクトリック、インテル、ウェアーハウザーカンパニーでした。

ただ、GRIガイドラインの活用は必ずしも、素晴らしい報告書を保障するものではなく、企業が報告過程を真剣に捉えていると示す意思表示にとどまる、という厳しい指摘もあります。企業は、CSR報告書の製作過程を通して、持続可能性への関心やそこから生まれる機会(リスクの最小化や潜在的利益など)を特定することができるのです。


[調査で見えたCSR報告書の主要要素]

調査を通じて、良いCSR報告書に共通するいくつかの主要要素が導き出されています。

◆ 定量化できる目標に対するコミットメント
◆ マテリアリティ
◆ ステークホルダー・エンゲージメント実施の証拠
◆ 包括的なガバナンス構造

さらに、CSR活動の成果が好ましくなくても、目標に対する取組の成果を開示することが推奨されています。



日本でも、CSR報告書を発行する企業が増えていますが、CSR報告書は「同業者やステークホルダーにとって重要な課題に対する課題、目標、取組み成果を企業が伝えることができる重要な手段である」ことを、今一度、認識してみるのもよいでしょう。


Social funds
August 05, 2008
Half of S&P 100 Companies Published Sustainability Reports in 2007

GreenBiz.com
July 22, 2008
More S&P 100 Companies Reporting CSR Progress: Study

・日本のCSR報告書の動向について
ゼネラル・プレス「環境報告書/CSRレポート白書2007」(PDF)









[関 智恵]







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