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オバマ政権は6月、企業の度を越えた役員報酬への監視を強めるため、2つの重要な法規制を議会に提案しました。

一つは、企業の役員報酬に関し、株主が投票できる権利を保障する権限を証券取引委員会に与えるもの、そしてもう一つは社内の報酬委員会の独立性強化を狙ったものです。


ガイトナー長官によると、オバマ政権は、(1)証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission、以下 SEC)が企業が提示する役員報酬案に関し、株主に非拘束の投票権を与える権限を持たせ、さらに、(2)SECに、役員報酬委員会の独立性が保たれることを保障する権限を持たせることを求めました。後者は、サーベンス・オクスリー法(以下、SOX法)(※1)の一部である監査委員会と同様の基準を確保するためのものです。




【 Say on Pay 】

まず一つ目の提案『Ensuring Investors Have a "Say on Pay"』が正式に採用されれば、投資家が役員報酬に関して意見することができるようになります。投資家の物言う権利を保障するためにSECに権限を持たせるという考え方です。


この法律の下、すべての企業が年次の株主総会招集通知において上位5名の役員に支払う報酬案を株主に提案することが求められるようになります。さらに株主は、企業のゴールデンパラシュート(※2)に関しても投票権を得られることになります。




【 独立性 】

二つ目の提案は『Providing Compensation Committees with New Independence』というもので、これにより、SOX法のもとに設立される監査委員会と同程度の独立性を保障するための権利や手段を企業内部の報酬委員会に与えられるようになります。SOX法は、企業の財務報告の強化のための義務などが定められたものです。


SECはまた、役員報酬委員会が活用することになる、独立した役員報酬コンサルタントや法律顧問の選定に関する新たな基準を設けることが義務付けられます。


Obama Administration Proposes Legislation on Say-on-Pay
June 11, 2009
SocialFunds.com



(※1)サーベンス・オクスリー法(SOX法、米国企業改革法)の構成(全11章)

第1章.公開会社会計監視委員会
第2章.監査人の独立性
第3章.会社の責任
第4章.財務ディスクロージャーの強化
第5章.証券アナリストの利益相反
第6章.証券取引委員会の財源と権限
第7章.調査および報告
第8章.2002年企業不正および刑事的不正行為説明責任
第9章.ホワイトカラー犯罪に対する罰則強化
第10章.法人税申告書
第11章.企業不正および説明責任



(※2)ゴールデンパラシュート
会社が買収され、その結果職を失うことになった経営幹部に対する多額の退職手当






[関 智恵]

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