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米国の主要産業団体は7月22日、現在協議中の「気候変動関連法案」が上院で可決されれば、『環境貿易戦争』が始まる可能性が高まり、米国経済にマイナス影響を与えると米国国会に警告を発しました。


米国では、SRI推進派が環境等の情報開示を推進している (「【ESG情報】米証取委、SIFとの協議内容と義務化の検討]」(CSRニュース 8月05日)) 一方で、産業団体は過度の政府介入は米国経済にマイナス影響を与えると警戒しています。

「気候変動関連法案」で検討されている関税対象は、環境負荷の高い産業(鉄鋼、セメント、製紙、ガラス)です。


今回声明を発表した産業団体は、米国商工会議所、外国貿易協議会、他2団体で、「我々は上院に対し、米国の主要取引先にマイナス影響を与え、グローバル貿易システムを混乱させる可能性のある条項を含むべきではないと強く主張する」とし、気候変動という世界課題は他国との協力をともない対応するものであり、単独で実施するものではないとしています。


産業界が警告したのは、主に「気候変動法案」に含まれる条項で、環境負荷が高い商品に関税をかけることを示した部分です。

「気候変動関連法案」はそもそも、米国の温暖化ガス排出量の削減を目的にした法案で、2020年までに17%、2050年までに83%を削減するという目標を掲げたもので、6月に下院を通過しています。


議論の対象となっているのは、同法案の条項「国境調整プログラム(border adjustment program)」に含まれている内容で、これには、2020年より環境負荷の高い産業(鉄鋼、セメント、製紙、ガラス)に対し、米国が輸出元国の温室効果ガス排出削減への取組みが不十分だと認識した国に対し、関税をかけられる内容を含んでいます。


この条項に対し、中国、インドを中心とした途上国は大反対しており、現在大気中にある温暖化ガスの責任はほとんどが米国や先進国が負うべきであると主張しています。

(しかし、中国は最近、二酸化炭素の総排出量を米国を抜き世界一になりました。さらに、米・中をあわせると世界排出総量の40%になるといわれています。)





U.S. business warns Congress of 'green trade war'
22 July 2009
WBCSD









[関 智恵]

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