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大衆向けニュース雑誌『ニューズウィーク』が、複数のCSR調査機関のデータを活用し、多角的に企業の環境取組を評価したランキング 「Newsweek 2009 Green Rankings for US Companies (ニューズウィーク 米国環境企業ランキング2009)」を発表しました。

米国のグリーンニュー ディールの波が徐々に強まってきた兆候といえそうです。また、この調査にはゼネラル・プレスも協力した調査結果が採用されています。



【大衆誌が掲載――気候変動緩和への世界的流れの強まり】


ニューズウィークが今回掲載した環境特集の第2の目玉である、英国首相ゴードン・ブラウンによる寄稿では「もし我々がこの機会を逃したら次の機会はないだろう」と、気候変動緩和に対し、全世界が一丸となって取組む最近の世界的流れの重要性を指摘しました。


米国の大衆向けニュース雑誌が、環境ランキング特集を、今年12月のコペンハーゲンで開催されるCOP15を控えた、この時期に掲載することは、(京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化対策を決定するという)歴史的に重要な各国間の同意が、政治的に潤滑に行われることを求める、サステナビリティ投資家や関係者にとって朗報といえそうです。




【ランキング――協力調査会社と活用データの種類】


さて、本題の第1の目玉、企業ランキングですが、これは環境、社会、ガバナンス(ESG)分野に注目した投資調査分野で実績のある、KLDリサーチ&アナリティクスやTrucost、さらにはCorporateRegister.comなど複数の調査機関からデータ協力を得ており、企業を多角的に評価する試みがされています。


KLDは、ESG関連情報を投資決定に組込む手法を提案する投資調査会社です。今回のニューズウィーク誌のランキング調査で中心的役割を担いました。KLDがランキング調査で提供したデータは、環境方針スコア(Green Policy Score)と呼ばれ、企業環境方針、取組内容(プログラム)、イニシアティブ、ネガティブ情報などが含まれています。KLDが提供したデータは、各社の総合得点の45%を占めています。


Trucostは、企業の温暖化ガス排出量と天然資源利用に関するデータ分析を提供しており環境影響スコアの項目に貢献しています。同社の分析には、700を超える企業の(グローバル事業を含む)活動が与える環境への影響コストを評価しています。環境影響スコアは、総合得点の45%を占めています。


CorporateResigeter.comは、企業の社会的責任やサステナビリティ、環境評価に関する企業報告書のデータを登録するウェブサイトを運営する企業です。CorporateResigeter.comは、同ランキングのレピュテーション・スコアを提供しており、総合得点の10%を占めています。




【米国環境企業ランキングの結果】


注目のランキング結果ですが、ランク入りした500社のうち、トップ5社は順に、ヒューレッド・パッカード(HP)、デル、ジョンソン&ジョンソン、インテル、IBMでした。


産業別でみると、「銀行・保険」では、ウェルス・ファーゴ(Wells Fargo)(総合ランキングでは13位)「食料・飲料」では、コカ・コーラ(総合36位)、「ヘルスケア」ではバクスター(Baxter)インターナショナル(総合35位)でした。



企業ランキングはKLD、Trucost、CorporateRegister.comなど複数の調査機関からデータ協力を得ているという点で企業の環境評価に新境地をもたらしたといえそうです。また、この大衆誌の動きは、米国のグリーンニューディールの波が徐々に強まってきた兆候といえそうです。




Newsweek Publishes List of Top 500 Green Companies in US
September 21, 2009
SocialFunds.com


●関連情報

 ・ ニューズウィークのランキング詳細はこちらでご覧になれます。
   「Newsweek 2009 Green Rankings for US Companies(ニューズウィーク 米国環境企業ランキング2009)」


 ・ KLD Research and Analitics ホームページ
 ・ Trucost ホームページ 
 ・ CorporateRegister.com ホームページ


 ・ 「【CSR報告書】 報告書の全世界ランキングCRRA賞発表――ボーダフォンがトップ」(ゼネラル・プレス CSRニュース 2009年05月04日)

 ・ 「【CSR報告書】気候変動への取組: 日本は上位だがG3対応進まず」(ゼネラル・プレス CSRニュース 2008年03月27日)






[関 智恵]

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