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この度、世界資源研究所(WRI)が発表したAQUEDUCT(アキダクト・日本語では「水管、送水路」を意味する)の新バージョンは、最新の水リスクを示した世界地図・情報を無料で提供するツールです。

世界経済フォーラム(WEF)が企業トップや官僚トップに対して実施した調査では、「水リスク」が経済危機などと並び、企業が直面するリスクの上位5位に入る課題であると認識していることがわかりました。投資家においても企業が抱える・直面するだろう水リスクに関する情報開示を求める声が徐々に強まってきています。

しかし、重要な課題であるにもかかわらず、「水リスク」は長い間、世界各地の水リスクの高・低などを把握することが難しく、取り組みにくい課題でもありました。この度、WRIが発表した世界の水リスク地図の新バージョン、アキダクト(AQUEDUCT)がこの課題を解決するツールとなることが期待されています。



新版アキダクトは、最新のデータを活用し、画像解像度も以前より高く、さらに包括的なインターフェースとなっています。地図は12種類の水リスク指標を基に作成されたもので、水リスク指標には「物理的な水ストレス」、「水の質」、「水資源に関する法規制リスク」、「レピュテーションリスク」などが含まれています。さらに、この種のツールでは初めて(WRIによる)となる「地下水リスク」に関する情報も含まれています。

地図はウェブサイトより誰でもアクセスでき、無料で活用できます(以下のリンクをご活用ください)。企業であれば事業拠点やサプライヤーの国や地域、分野を指定して情報を閲覧することができます。さらに個々の指標をカスタマイズすることも可能です。水資源に関するグローバルで包括的な情報を得ることも、また、逆に特定の情報を得ることも可能です。

さらにアキダクトでは全世界の「水リスク・ニュース」も提供しており、事業拠点で何が起こっているのかを把握することができるのです。

WRIはツール開発にあたり、P&Gやマクドナルドなど水リスクに関心の高い企業と協力しています。マクドナルドではアキデクトの以前のバージョンで、サプライヤー353社に対し施設の所在地を報告し、各地の水リスクのレベルを本社に報告するなどの面で協力しています。

水リスクの判断を誤ると企業に大きなダメージをもたらす可能性があります。例えば、コカ・コーラのインド子会社Hindustan Coca-Cola Beverages は、インドのケララ州でプロジェクト周辺地域の水資源を枯渇させたとの批判を受け、2005年に事業撤退に追い込まれています。(このニュースはCSRニュースでも取り上げました。『【続報】インドの「水」利権争い: コカ・コーラ、ペプシコ社製品の販売禁止』

New global water risk maps offer free knowledge and data


AQUEDUCTはこちらからご覧いただけます。





[関 智恵]

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