ガイドライン解説

国際統合報告フレームワーク

Ⅰ. 正式名称

国際統合報告フレームワーク(The International Integrated Reporting Framework )

Ⅱ. 概要

発行者

IIRC(International Integrated Reporting Council:国際統合報告評議会)
2021年6月、SASBはIIRCとともにVRF(Value Reporting Foundation)を設立
http://www.theiirc.org/

目的

統合報告書の全般的な内容を統括する指導原則及び内容要素を規定し、それらの基礎となる概念を説明することを目的としている。
フレームワークのより詳細な内容を記載した「BASIS FOR CONCLUSIONS」、その検討過程を明らかにした「SUMMARY OF SIGNIFICANT ISSUES」も公表している。

対象

主として、民間の、あらゆる規模の営利企業を対象として記述されているものであるが、公的セクターおよび非営利組織への適用も(必要に応じて修正することによって)可能である。

内容

本フレームワークは、フレームワークの利用、基礎概念、指導原則、内容要素から構成されている。
「フレームワークの利用」では、統合報告書の定義やフレームワークの目的、フレームワークの適用に関する事項が示されている。
「基礎概念」では、価値創造・資本・価値創造プロセスといった、フレームワークの要求事項およびガイダンスの基礎となる概念を説明している。

価値が創造・保全・毀損プロセスとして以下の図も紹介されている。

イメージ


(フレームワークでは、このような図を掲載することではなく、統合報告を通じてこのような価値に関わるプロセスが説明されることを求めている。)
「指導原則」は、報告書の内容及び情報の表示方法に関する情報を提供するものであり、下記の7つが示されている。

  1. 戦略的焦点と将来志向
  2. 情報の結合性
  3. ステークホルダーとの関係性
  4. 重要性
  5. 簡潔性
  6. 信頼性と完全性
  7. 首尾一貫性と比較可能性

「内容要素」は、統合報告書に含まれる項目であり、下記の8つが示されている。各内容要素は本来的に相互に関連しており、相互排他的なものではない。

  1. 組織概要と外部環境
  2. ガバナンス
  3. ビジネスモデル
  4. リスクと機会
  5. 戦略と資源配分
  6. 実績
  7. 見通し
  8. 作成と表示の基礎

沿革・今後

2010年
国際統合報告評議会設立
2011年
統合報告に関するディスカッションペーパー発行
2012年
アウトラインドラフト発行
2013年
国際統合報告フレームワーク発行
2020年
CDP、CDSB、GRI、SASBの4団体と協同で包括的な企業報告を目指して協調することを表明
2021年
改訂版発行
2021年
SASBと合併しバリューレポーティング財団(VRF)を設立
2021年
8月1日、VRFはIFRSと統合完了

Ⅲ. 企業の対応

「統合報告書」を発行する企業は年々増加しており、IIRC「国際統合フレームワーク」の活用も進んできている。
企業価値レポーティングラボの調査によると、フレームワークが発行された2013年には90社だったのが、2021年には716社にまで増加している。

イメージ

企業価値レポーティングラボ「日本の 持続的成長を支える 統合報告の動向 2021」より

Ⅲ. 参考情報

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