2014/15 Vision Award 総合一位 アニュアルレポート事例
米国LACP主催のアニュアルレポートコンテスト「2014/15 Vision Awards」において、パナソニック株式会社のアニュアルレポートが総合1位となりました。LACP(League of American Communication Professionals)はコミュニケーション活動の向上を促進することを目的に2001年に設立されたアメリカの団体で、「Vision Awards」は世界最大級のアニュアルレポートコンテストの1つです。昨年の一位は農薬などを取り扱うPT Petrokimia Gresik 社(インドネシア)、日本からは3位にパナソニック株式会社、6位に株式会社タカラトミーがランクインしていました。
今年は世界24カ国からのエントリーがある中、パナソニック株式会社のレポートは審査スコア100点満点中99点と高い評価を獲得しました。今回はレポートの内容を紹介していきます。
仕様・表紙
全体のページ数は59ページと、アニュアルレポートとしては少なく、必要な情報をコンパクトにWebで開示。情報が凝縮されていて、パソコンでの閲覧を想定していることから横位置で展開。表紙にはキーメッセージは設けられていません。また、財務情報はPDF及びエクセルでもDATA BOOKとして補完しています。
ハイライト
財務指標を1ページで簡潔に報告するとともに、非財務指標にも1ページ割き、ESGの情報開示を意識的に行っています。2014年度版はCO2削減貢献量、再生資源利用率および工場廃棄物リサイクル率、女性管理職数、女性役付者比率の3つの指標だったところから、さらに3つの指標(従業員数、特許出願件数・特許保有件数、連結対象会社数・持分法適用関連会社数)が追加となっています。
パナソニックを取り巻く環境
パナソニック株式会社を取り巻く環境を、グラフを用いて分かりやすく解説。このページは2015年度から設けられました。世界の中間層・富裕層の人口予想から、世界における住宅建設投資額予測、自動車生産台数増加予測を前提に、「家電」「住宅」「車載」「BtoBソリューション」「デバイス」の5つの事業を軸とした戦略を打ち出しています。
特集
写真を大胆に使用した特集を4本設けたところも、2015年度版からになります。業績見通しの判断材料にもなる市場の関連数値も記載しています。
社長メッセージ
社長メッセージの中で「非財務の取り組み」が取り上げられ、ESGに関する活動に関してのトップの意思を感じることができます。非財務の取り組みとして、「ブランド戦略」「CSRに関する考え方」について1ページを割いて説明。
冊子全体として、従来の十分な財務報告の開示に加え、中長期的な観点やストーリー性、ESG情報が拡充されたレポートとなっています。
【パナソニック株式会社 審査スコア】
1、First Impression(第一印象): 29 out of 30
2、Report Cover(表紙): 10 out of 10
3、Letter to Shareholders(株主へのメッセージ): 10 out of 10
4、Report Narrative(ストーリー性): 10 out of 10
5、Report Financials(財務報告): 10 out of 10
6、Creativity(クリエイティビティ): 10 out of 10
7、Message Clarity(透明性): 10 out of 10
8、Information Accessibility(情報アクセサビリティ): 10 out of 10
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