TCFDとその他フレームワークの関係性とは?
TCFD※が、気候変動関連のリスクと機会に関する情報開示を提言したことをきっかけに、世界的に企業の気候変動関連の情報開示が進んできています。
一方で、GRI、SASB、CDSB(Climate Disclosure Standards Board)など、気候変動の情報開示に関するフレームワークは複数存在しており、各スタンダード、フレームワークをどのように使い分けるかが課題となっています。 また、レポートでの情報開示のみならず、ESGインデックス提供機関がよりアクセスしやすいデータブックを作成したり、情報プロバイダーごとのアンケートに対応したりする必要が出てきています。
しかし、実はフレームワークや個別調査で開示が求められる情報は重複、もしくは類似しています。そこで、フレームワーク作成サイド、活用サイド(企業など)両者が、効果的な情報開示に向けて、これらの位置づけを整理しようとしています。
今回はフレームワーク作成サイドであるSASBとCDSBによる「TCFD実践ガイド」と、活用サイドであるブルームバーグの「インパクトレポート2017」において、どのように整理されているのかご紹介します。
※TCFD…気候関連財務情報開示タスクフォース。金融システムの安定化を図る国際的組織、金融安定理事会によって設立された。
「TCFD実践ガイド」
「TCFD実践ガイド」は、「企業が実際に開示している情報」と「TCFDが開示を推奨する情報」のギャップを埋めることを目的として、 SASBとCDSBの枠組・基準・リソースを用いてまとめられた提供するガイドです。
CDSB、SASB、GRI、CDP、IIRC、ISO等は「Corporate Reporting Dialogue」の中で、基準間の整合性を整理する「Better Alignment Project」を推進しています。 その一環として、気候変動関連の情報開示実践ガイドをとして作成しましたされました。
各フレームワークの位置づけは、以下の ようなピラミッドで示しています。
また、TCFDでの開示が必要な項目がSASB、CDSBの各項目とどう対応するのかも、一覧表で整理されています。
ブルームバーグ「インパクトレポート2017」
フレームワークを活用する側であるブルームバーグは、2017年のインパクトレポートで、GRI、SASB、TCFDの3つのフレームワークを活用。ESGの重要課題(マテリアリティ)を特定し、開示しています。 マテリアリティのコンセプトはフレームワークによって異なりますが、ブルームバーグはその差を埋めるのではなく、全てに対応する情報開示に努めています。
各フレームワークの位置づけは、以下のようなピラミッドで示しています。
また、自社に影響がある課題について、各フレームワークがどう扱っているかを一覧表で整理しています。
以上のように、各フレームワークの位置づけを整理し、全体像を捉えることで、フレームワーク1つ1つに大きく振り回されることなく、必要な要素の選択が可能になるかと思います。ぜひ一度、各資料ご覧ください。
- ガイドライン解説 [CSRレポートトレンド]
- アワード・ランキング紹介 [CSRレポートトレンド]
- CSR調査データ [CSRレポートトレンド]
- 調査用サイト紹介 [CSRレポートベンチマーク]
- CO2
- CSR
- CSRレポート
- CSR革新室
- ESG
- EU
- GRI
- IIRC
- SDGs
- YUIDEAセミナー
- アメリカ
- カーボンニュートラル
- サステナビリティ
- サステナビリティレポート
- サプライチェーン
- サーキュラーエコノミー
- セミナー
- セミナー開催
- ダイバーシティ
- プラスチック
- プレスリリース
- マテリアリティ
- リサイクル
- 中国
- 人権
- 再生可能エネルギー
- 取材記事
- 太陽光発電
- 情報開示
- 投資家
- 新型コロナウイルス
- 日本
- 東日本大震災
- 株式会社YUIDEA(旧:株式会社シータス&ゼネラルプレス)
- 気候変動
- 海外CSR
- 温室効果ガス
- 環境省
- 生物多様性
- 社会貢献活動
- 経済産業省
- 統合報告
- 統合報告書
- 自然エネルギー
- 電気自動車