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ベジタブルミートとは何ですか?

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ベジタブルミートとは、味や食感を動物性の肉に似せた「植物性の肉」のことを指します。「代替肉」「ソイミート」「大豆ミート」「フェイクミート」などさまざまな呼び方があり、主な原材料としては大豆、エンドウ豆、そら豆、小麦などがあります。

もとはベジタリアン(菜食主義者)やマクロビオテック(自然の流れに沿って暮らすことで健全で平和的に過ごすこと)に取り組む人々が購入していましたが、近年ではファーストフード店でもメニューの一部や、コンビニエンスストアや一般的なスーパーでも購入できるようになり、身近な食品に変わりつつあります。
※ベジタブルミートの中には卵など動物性材料も混合させている場合があり、ビーガン(厳格な菜食主義)には対応していない場合があります。

近年、ベジタブルミートの認知度が上がっている大きな背景には、以下のような欧米人の健康志向、人口の増加による食料不足、気候変動などの畜産業による環境問題などがあります。

■欧米人の健康志向

ベジタブルミートは植物由来であることから、動物性の肉と比べてカロリーが低い傾向があります。例えば、豚ひき肉と比べるとベジタブルミート(大豆ミート)のカロリーは約半分となる場合もあります。また、例えばベジタブルミートが脂質1.0gに対し、同量の豚ひき肉では17.2gとなるなど(約17倍の脂質)(※1)、ベジタブルミートは低脂質であることも魅力の一つです。さらに大豆は植物性のためコレステロールが含まれていません(※2)。
また、大豆のイソフラボンといった成分自体に、糖尿病といった病気を予防する機能があることも研究されています。

一方で、動物性たんぱく質には必須のアミノ酸など多くの栄養素もあり、摂取するタンパク質の全てをベジタブルミートにするべきという訳ではなく、生活習慣病などで食生活を見直す場合に、ベジタブルミートも食事の選択肢に取り入れていくことで、より健康的になると言えます。このような流れで、欧米ではベジタブルミートが見直されています。

■人口増加による食糧不足

農水省の統計資料によると、世界人口は2050年には97億人まで増加すると予測されています。その結果、特に低所得国の食料需要は、2.7倍に増大し、中所得国も1.6倍に増加すると算出されています。
このため、世界全体の食料生産量は、2010年比で1.7倍の58.2億トンまで引き上がる可能性が予測されています。効率的にタンパク質を生産できる大豆は、この課題解決に寄与する食品と注目されています。

食料の安定供給の確保 (農林水産省)


■畜産業による環境問題への影響

・地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出
家畜のおならやゲップに含まれるメタンガスには二酸化炭素の28倍(※3)の温室効果があると言われています。農業分野の二酸化炭素は地球全体の排出量の約10%。その中でも38.8%を占めているといわれています(2017年時点)(※4) 。

・森林伐採を助長し、動植物の減少を招く
国際連合食糧農業機関(FAO)によると、世界の農地面積は約50億ヘクタールと、世界の土地面積の38%に相当するとされています。また、この使用する農地面積のうち、家畜の放牧や牧草地など畜産により使用される土地面積が最も大きく、3分の2を占めています(2020年時点)(※5)。
このような土地利用のために行われる森林伐採により、二酸化炭素を吸収する森林が減少するだけでなく、その土地に生息していた動植物も減少してしまいます。

・水の使用量と水質汚染
世界全体の水の使用量のうち約10%が畜産業に利用され(※6)、その多くが飼料用の作物の栽培に使われています(2019年時点)。また、家畜動物から排出された汚染物質が水路や地下水などを通り、海に放出されていることも問題となっています。


【参考リンク】
※1:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※2:国立研究開発法人国立がん研究センター
・大豆製品・イソフラボン摂取と糖尿病との関連について
・イソフラボンと脳梗塞・心筋梗塞発症との関連について
※3:世界のメタン放出量は過去20年間に10%近く増加主要発生源は、農業及び廃棄物管理、化石燃料の生産と消費に関する部門の人間活動
※4:農業由来温室効果ガス 排出削減技術の開発
※5:Land use in agriculture by the numbers
※6:WATER USE IN LIVESTOCK PRODUCTION SYSTEMS AND SUPPLY CHAINS

【参考資料】

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