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ESRS(欧州サステナビリティ報告基準)

正式名称

欧州サステナビリティ報告基準
(European Sustainability Reporting Standards)

発行者

欧州委員会(EU Commission)

※ドラフト作成などの具体的な作業は欧州財務報告諮問グループ(European Financial Reporting Advisory Group:EFRAG)が実施。今後発行予定の業界別基準なども同様。

目的

EUの企業サステナビリティ報告指令(CSRD)のもとで策定されるサステナビリティに関する開示基準。ダブルマテリアリティに基づいた比較可能で信頼性の高いサステナビリティ情報の開示を義務付けることを目的にしている。

対象

CSRDで定められた対象企業。下記に当てはまる場合は日本企業も対象となる。

EU域内で1億5000万ユーロ以上の売上高を過去2年連続で上げ、かつ、EU域内に以下のいずれかに該当する子会社または支店を持つ企業

次の3つの基準のうち2つ以上に該当する子会社

  • 従業員が250名以上 / 売上高4000万ユーロ以上 / 総資産2000万ユーロ以上
  • EU域内の証券市場に上場している子会社(零細企業を除く)
  • 上記①②に該当する子会社を持たない日本企業の支店の売上が4000万ユーロを超える場合

内容

■概要

ESRS第1弾(全セクター共通基準)は横断的基準(cross-cutting基準)と環境・社会・ガバナンスに関するトピック別基準に分かれている。2022年4月にドラフトが公開され、パブリックコメントなどを経て最終版は2023年7月31日に確定版が公表された。

ESRS第2弾(セクター別基準、中小企業向けの基準)のドラフトは現在開発中。

非EU企業には2028年度を対象として2029年にグループレベルでの開示が求められる(公表されたものとは別の基準が採用される予定)。

■特徴

ESRSはCSRDの概念を適用しているため、ダブルマテリアリティをサステナビリティ情報開示の基礎として位置付けている。その他にもバウンダリとバリューチェーン、時間軸、デューディリジェンスなども盛り込まれている。

沿革・今後

2021年
欧州委員会が企業サステナビリティ報告指令(CSRD)を提案
2022年
EFRAGがESRS第1弾の草案を欧州委員会に提出
欧州議会、欧州理事会による可決を経て、CSRDが成立
2023年
ESRS第1弾(全セクター共通基準)が公表(7月31日)
下記セクターの基準を開発予定
GRIのセクタースタンダードがある5業種:農業、炭鉱、採掘、石油・ガス(上流・下流)
特に影響が大きい5業種:エネルギー製品、輸送、自動車製造、食品・飲料、繊維
2024年以降
ESRS第2弾(セクター別基準、中小企業向けの基準)、非EU企業向け基準が採択される予定

企業の対応

日本企業はまず、自社やEU域内の子会社が、CSRDの対象企業かどうかを確認する必要がある。対象企業である場合は、ESRSに沿った詳細なサステナビリティ報告をしてサステナビリティ報告に対する第三者保証を取得しなければならない。

事前にできる対応としては、ESRSで求められるダブルマテリアリティや戦略、ガバナンスの検討、ポリシー、目標、行動計画、リソースの分配などについて検討することや、EUタクソノミーにおいて自社の製品やサービスがどのように評価されるかを把握することなどが挙げられる。

参考情報

・ESRSに、どう対応すればよいのかわからない
・既に開示している情報との過不足が知りたい
・ダブルマテリアリティに対応できていない
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